「田村文宏展  古瀬戸」5日目

田村文宏展  古瀬戸」の5日目。

灰釉画花瓶子、灰釉仏花瓶、灰釉蓋付壺。

中世の焼き物の中でも古瀬戸は特異です。当時高級品であった中国陶磁器に倣った瓶子や仏具など、他産地の民具とは違った様式的な形状をしており、鎌倉の武士階級に向けた祭祀など特殊需要に応じたものでした。そのせいでしょうか、武家の厳しさと妖しさが伴います。鎌倉ですから平家の雅びさではなく、源氏の質実剛健な印象で、暗い床の間に枯れすすきなど閑寂の景色が似合います。黒澤明の蜘蛛の巣城のセットに設えてありそうな隠微で、そして峻厳な姿。田村さんの古瀬戸にはそういう魅力を感じるのです。

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田村文宏展  古瀬戸
2019年9月28日(土)~10月6日(日) 
営業時間11時~18時 
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

プロフィール
1978年 愛知県岡崎市生まれ
2000年 東南アジア・インドへ遊学     
2004年 瀬戸窯業高等学校陶芸専攻科卒業
2005年と06年 ホンジュラス共和国にて窯業サポート
2010年と12年と14年 カンボジアにて窯造りの手伝い
2019年 現在、愛知県岡崎市で制作

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by sora_hikari | 2019-10-02 18:37 | 田村文宏展2019

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