2019年 04月 25日
「小野哲平展 衝動と暴力性」6日目
「小野哲平展 衝動と暴力性」の6日目。
作者の手の勢いがそのまま最終形に成り得る絵画や彫刻と違って、焼き物の場合は焼成というプロセスを経るゆえに一拍の距離が生まれます。
にも関わらず、今展の作品の生々しさはどこにあるのか。肉のような粘土の塊りを刺す、えぐるという行為、そして突き刺さった金属。その先端はこちらに迫り、あるいは天に向かい、人と協調することを拒否しているように見えます。
この金属は窯の中で同時に焼かれ、熱で変形し、胴体と結合することで、焼き物作品としての姿を大きく変容させています。この線形の異素材との融合が作者の衝動的プロセスを殺さず、直接的意思を伝える役割を果たしているのです。
作者の手の勢いがそのまま最終形に成り得る絵画や彫刻と違って、焼き物の場合は焼成というプロセスを経るゆえに一拍の距離が生まれます。
にも関わらず、今展の作品の生々しさはどこにあるのか。肉のような粘土の塊りを刺す、えぐるという行為、そして突き刺さった金属。その先端はこちらに迫り、あるいは天に向かい、人と協調することを拒否しているように見えます。
この金属は窯の中で同時に焼かれ、熱で変形し、胴体と結合することで、焼き物作品としての姿を大きく変容させています。この線形の異素材との融合が作者の衝動的プロセスを殺さず、直接的意思を伝える役割を果たしているのです。
小野哲平展 衝動と暴力性
2019年4月20日(土)-28日(日) 11時~18時
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図
小野哲平プロフィール
1958年 愛媛県松山市に生まれる
1978年 岡山県備前にて修業
1980年 沖縄県知花にて修業
1982年 常滑にて鯉江良二氏に弟子入り
1985年 愛知県常滑市にて独立
1998年 高知県谷相に移住
2019年 現在、同地にて作陶
by sora_hikari | 2019-04-25 11:20 | 小野哲平展2019