2019年 04月 09日
「森岡希世子・澤谷由子 二人展 見目麗し」4日目
「森岡希世子・澤谷由子 二人展 見目麗し」の4日目。
澤谷由子(さわや・ゆうこ)さんの茶碗。露絲(つゆいと)、露絲纏(つゆいとまとい)、露鎖(つゆくさり)と名付けられています。文字通り露のように儚く絲のように繊細なお仕事です。極細の筒描きと面相筆による細描の組み合わせで装飾されています。澤谷さんの活動する金沢、あるいは九谷は加飾技法の優れた地域です。その影響もあり、金沢卯辰山工芸工房に在籍する中でこのような作風を確立しました。
縄文時代の頃より人は装飾を極めてきました。シンプルよりもまず飾り有り。これが人の選んだ工芸の歴史です。偶像崇拝を禁じられたイスラム文化圏でアラベスク模様が発達したのは、やはり神の領域に近づくためだったでしょうか。森羅万象、宇宙を表す曼荼羅もまたしかりです。
緻密に極めていく縦の方向があり、そして全体が表す世界観があります。澤谷さんの描く細かな模様は、技に溺れることよりも、夢見る気持ちを人の心に引き起こす感性の大切さを教えてくれます。それは目に見えない形而上の存在に近づくことであり、装飾とは本来そういう目的であると思うのです。

1)茶碗「露絲」口径12.5 高さ7.7cm

1)茶碗「露絲」口径12.5 高さ7.7cm

1)茶碗「露絲」口径12.5 高さ7.7cm

2)茶碗「露絲纏」口径12.4 高さ7.2cm

2)茶碗「露絲纏」口径12.4 高さ7.2cm

2)茶碗「露絲纏」口径12.4 高さ7.2cm

3)茶碗「露絲」口径15.8 高さ6.7cm

3)茶碗「露絲」口径15.8 高さ6.7cm

3)茶碗「露絲」口径15.8 高さ6.7cm

4)茶碗「露鎖」口径12 高さ6.5cm

4)茶碗「露鎖」口径12 高さ6.5cm

4)茶碗「露鎖」口径12 高さ6.5cm
澤谷由子(さわや・ゆうこ)さんの茶碗。露絲(つゆいと)、露絲纏(つゆいとまとい)、露鎖(つゆくさり)と名付けられています。文字通り露のように儚く絲のように繊細なお仕事です。極細の筒描きと面相筆による細描の組み合わせで装飾されています。澤谷さんの活動する金沢、あるいは九谷は加飾技法の優れた地域です。その影響もあり、金沢卯辰山工芸工房に在籍する中でこのような作風を確立しました。
縄文時代の頃より人は装飾を極めてきました。シンプルよりもまず飾り有り。これが人の選んだ工芸の歴史です。偶像崇拝を禁じられたイスラム文化圏でアラベスク模様が発達したのは、やはり神の領域に近づくためだったでしょうか。森羅万象、宇宙を表す曼荼羅もまたしかりです。
緻密に極めていく縦の方向があり、そして全体が表す世界観があります。澤谷さんの描く細かな模様は、技に溺れることよりも、夢見る気持ちを人の心に引き起こす感性の大切さを教えてくれます。それは目に見えない形而上の存在に近づくことであり、装飾とは本来そういう目的であると思うのです。












森岡希世子・澤谷由子 二人展 見目麗し
2019年4月6日(土)-14日(日) 会期中無休
営業時間 11時-18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市小仙波町1-7-6)地図
森岡希世子 Kiyoko Morioka
1974年 石川県金沢市生まれ
1994年 デンマーク王国 Holbek美術国民学校 留学
1999年 石川県立九谷技術研修所 修了
2012年 伝統工芸士認定(九谷焼成形部門)
2016年 金沢美術工芸大学 美術工芸研究科 博士課程 修了
2019年 現在神戸芸術工科大学アートクラフト学科 准教授
澤谷由子 Yuko Sawaya
1989年 秋田県横手市生まれ
2012年 岩手大学教育学部芸術文化課程造形コース卒業
2014年 上越教育大学大学院芸術系コース修了
2017年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2019年 現在、石川県能美市 在住
by sora_hikari | 2019-04-09 18:32 | 森岡希世子・澤谷由子展