2019年 03月 16日
「古谷宣幸 展 天目茶盌と食の器」 8日目
「古谷宣幸 展 天目茶盌と食の器」は明日3月17日(日曜)までとなります。最終日は時間を繰り上げて17時で終了させて頂きます。
写真は滋賀県信楽町の古谷宣幸さんの窯場と工房の様子です。信楽は日本六古窯に数えられる中世から続く伝統の焼き物産地です。古谷さんの曾祖母も窯業に関わっておられ、実父の故・古谷道生さんは信楽を代表する作家でもありました。さらにお兄様の古谷和也さん、奥様の古谷朱里さんも陶芸をされている陶芸一家です。お父様の著作である「穴窯(あながま)」は、薪窯づくりのバイブルとして多くの陶芸家に親しまれました。宣幸(のりゆき)さんが高校生の時に若くして他界された為、直接的に陶芸の指導は受けていませんが、しかし育った環境が大きく今の作家活動に影響を与えていることは事実でしょう。
興味深いのは、大学卒業後に全国の窯業地を訪ねる旅に出て、唐津の中里隆さんの元で仕事、アメリカ、デンマークでの作陶、陶芸学者の小山冨士夫さんが築窯された花ノ木窯での窯焚きなど、敢えて信楽焼から遠ざかるように自分自身を構築している点です。お兄様が古信楽焼に取り組まれている事もあるかと思いますが、それ以上に信楽の陶芸に囲まれた中から、如何にその枠組みから離れて自己確立するかという命題が、古谷さんの経歴から読みとれるのです。
今の天目茶碗や土ものの日常食器への取り組みを見ても、ご自身なりの陶芸スタイルを、ここ信楽で示すことが古谷さんらしさであると思います。趣味も多彩で音楽DJであったり、料理もお茶も自ら供することを惜しみません。小さい頃から大人に囲まれて育った影響もあるようで、対人に動じず、構えの大きな人物ですが、同時に人への細かな気遣いも出来る若干34歳の大物なのです。










写真は滋賀県信楽町の古谷宣幸さんの窯場と工房の様子です。信楽は日本六古窯に数えられる中世から続く伝統の焼き物産地です。古谷さんの曾祖母も窯業に関わっておられ、実父の故・古谷道生さんは信楽を代表する作家でもありました。さらにお兄様の古谷和也さん、奥様の古谷朱里さんも陶芸をされている陶芸一家です。お父様の著作である「穴窯(あながま)」は、薪窯づくりのバイブルとして多くの陶芸家に親しまれました。宣幸(のりゆき)さんが高校生の時に若くして他界された為、直接的に陶芸の指導は受けていませんが、しかし育った環境が大きく今の作家活動に影響を与えていることは事実でしょう。
興味深いのは、大学卒業後に全国の窯業地を訪ねる旅に出て、唐津の中里隆さんの元で仕事、アメリカ、デンマークでの作陶、陶芸学者の小山冨士夫さんが築窯された花ノ木窯での窯焚きなど、敢えて信楽焼から遠ざかるように自分自身を構築している点です。お兄様が古信楽焼に取り組まれている事もあるかと思いますが、それ以上に信楽の陶芸に囲まれた中から、如何にその枠組みから離れて自己確立するかという命題が、古谷さんの経歴から読みとれるのです。
今の天目茶碗や土ものの日常食器への取り組みを見ても、ご自身なりの陶芸スタイルを、ここ信楽で示すことが古谷さんらしさであると思います。趣味も多彩で音楽DJであったり、料理もお茶も自ら供することを惜しみません。小さい頃から大人に囲まれて育った影響もあるようで、対人に動じず、構えの大きな人物ですが、同時に人への細かな気遣いも出来る若干34歳の大物なのです。










古谷宣幸 展 天目茶盌と食の器
2019年3月9日(土)~17日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市小仙波町1-7-6)
地図
古谷宣幸プロフィール
1984年 滋賀県信楽町生まれ
2003年 信楽高校デザイン科卒業
2005年 京都嵯峨芸術大学短期大学部陶芸コース卒業
2007年 中里隆氏に師事
米国コロラド州アンダーソンランチアートセンターにて作陶
滋賀県立陶芸の森レジデンスアーティスト
2008年 デンマークスケルツコーにて作陶
2009年 岐阜県土岐市花ノ木窯にて作陶
2015年 米国コロラド州アンダーソンランチアートセンターゲストアーティスト
2019年 滋賀県信楽町にて作陶
by sora_hikari | 2019-03-16 19:08 | 古谷宜幸展