「古谷宣幸 展  天目茶盌と食の器」開催のお知らせ

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3月9日(土)から3月17日(日)に開催する「古谷宣幸 展  天目茶盌と食の器」のお知らせです。

信楽の古谷宣幸さんの器に出会った当初は、黒高麗のような飴釉やしっとりした粉引の作り手という意識がありましたから、その延長線上で茶盌を作るなら当然、朝鮮系のものと思っていたので、最近の天目茶盌の仕事を見て意外に思ったものです。しかし聞けば18歳の頃から天目に取り組んでおり、寧ろこちらが先であったと知り納得したのでした。

茶盌の極にある天目は室町時代の東山御物を代表するものであり、その煌めく宇宙的様相は、侘び寂びの内面的概念とは違い、外形的に美麗な姿で誰にも具象的で形容し易い茶盌であると言えましょう。その妖しい美しさの虜になる多くの作家がおり、特に曜変天目になると、化学的分析で理論的に突き詰めて臨む作り手もあります。

それに比べて古谷さんの天目は、当時の建窯と同様に薪窯によるシンプルな構成で、これを実現しているのが特徴なのです。しかし作り出される釉調は決して単純ではありません。兎毛のごとく細かで煌めく釉が内に向かって連なり、奥に吸い込まれる磁力を感じるのです。ここ数年の完成度は高く、天目茶盌作家として広く認知されるようになってきました。

しかし興味深いのは、同時に食の器も作り続けている点です。天目の呪縛は、無間地獄のごとく深く深く落ちていく恐ろしい側面も伴います。茶盌だけに妄信するのではなく、食器の両者を手掛けながら全体としてバランスを失わない、ここが肝心なのです。考えてみれば建窯の天目も瀬戸で模された天目も実に幅が広い。生活という裾野から積み上げた中から極上が生まれる。暮らしと連続するうつわであることが、お互いを高め合う事に繋がるのです。

今展では、天目茶盌と食の器の両者が並びます。美に酔うか、食に酔うか。いずれも楽しめる贅沢な内容になりそうです。店主

プロフィール
1984年 滋賀県信楽町生まれ
2003年 信楽高校デザイン科卒業
2005年 京都嵯峨芸術大学短期大学部陶芸コース卒業
2007年 中里隆氏に師事
     米国コロラド州アンダーソンランチアートセンターにて作陶
     滋賀県立陶芸の森レジデンスアーティスト
2008年 デンマークスケルツコーにて作陶
2009年 岐阜県土岐市花ノ木窯にて作陶
2015年 米国コロラド州アンダーソンランチアートセンターゲストアーティスト
2019年 滋賀県信楽町にて作陶


古谷宣幸 展  天目茶盌と食の器
2019年3月9日(土)~17日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時 
作家在廊日 3月9日(土)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市小仙波町1-7-6)
地図

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by sora_hikari | 2019-03-04 17:58 | 古谷宜幸展

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