2019年 02月 28日
「竹花正弘 展 素の唐津」6日目-2
「竹花正弘 展 素の唐津」の6日目-2。
写真でご紹介するのは、唐津、青唐津、朝鮮唐津、刷毛目、斑唐津、粉引。30,000-60,000yenの範囲。一部売約済みのものがあります。
さて竹花さんの茶碗。ここが彼の姿勢を理解するポイントでしょうか。
強調したろくろ目を出さず、意図的な梅華皮(かいらぎ)を求めず、古色づけもなく。実に素っ気ないほどさっぱりしています。経年変化する以前の唐津の姿のようでもありますが、しかし当時も奥高麗などは茶の湯好みに合わせた演出もあったでしょうから、むしろ竹花さんのこれは食器のような数ものから派生した茶碗の姿と見る事も出来ます。
現行の茶碗需要を考えると、通常はもう少し見所を演出的に求める作者が多いように思います。実際にその巧さは売れ行きに影響します。しかしそれを行わない。ここに竹花さんの思想や信念が顕れるのです。
ではどこにその美を見るのか、料理に例えてみましょう。豪華な食材や濃い口の味は分かり易くはあるけれど日常には重くもあります。一方で良い素材から丁寧に出汁をとった薄口の味はいつまでも飽きません。繊細な中に深い味わいを見出す。味に対して、誰しもとても鋭敏なセンサーを持っているはずです。too muchな濃い味の料理に対して、澄んだ黄金色のスープの旨みとでも言いましょうか。
飾ることよりも、その本質にある旨みを求める。そんな姿勢が竹花さんの作る器全般にあり、特に茶碗にその姿勢が顕れるのです。今展の副題に選んだ「素の唐津」とは、まさにこれをお伝えしたいと思ったからです。健やかで清々しい美しさ。竹花さんの唐津は長く付き合う中で、しっかりと丹田に届く確かさを感じるのです。
写真でご紹介するのは、唐津、青唐津、朝鮮唐津、刷毛目、斑唐津、粉引。30,000-60,000yenの範囲。一部売約済みのものがあります。
さて竹花さんの茶碗。ここが彼の姿勢を理解するポイントでしょうか。
強調したろくろ目を出さず、意図的な梅華皮(かいらぎ)を求めず、古色づけもなく。実に素っ気ないほどさっぱりしています。経年変化する以前の唐津の姿のようでもありますが、しかし当時も奥高麗などは茶の湯好みに合わせた演出もあったでしょうから、むしろ竹花さんのこれは食器のような数ものから派生した茶碗の姿と見る事も出来ます。
現行の茶碗需要を考えると、通常はもう少し見所を演出的に求める作者が多いように思います。実際にその巧さは売れ行きに影響します。しかしそれを行わない。ここに竹花さんの思想や信念が顕れるのです。
ではどこにその美を見るのか、料理に例えてみましょう。豪華な食材や濃い口の味は分かり易くはあるけれど日常には重くもあります。一方で良い素材から丁寧に出汁をとった薄口の味はいつまでも飽きません。繊細な中に深い味わいを見出す。味に対して、誰しもとても鋭敏なセンサーを持っているはずです。too muchな濃い味の料理に対して、澄んだ黄金色のスープの旨みとでも言いましょうか。
飾ることよりも、その本質にある旨みを求める。そんな姿勢が竹花さんの作る器全般にあり、特に茶碗にその姿勢が顕れるのです。今展の副題に選んだ「素の唐津」とは、まさにこれをお伝えしたいと思ったからです。健やかで清々しい美しさ。竹花さんの唐津は長く付き合う中で、しっかりと丹田に届く確かさを感じるのです。
竹花正弘 展 素の唐津
2019年2月23日(土)~3月3日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市小仙波町1-7-6) 地図
竹花正弘プロフィール
1974年 東京都生まれ
1999年 熊本大学工学部土木科卒業
2000年 唐津市のあや窯(中里文子氏)にて3年修行
2003年 唐津市厳木町に割竹式登窯を築窯
2004年 初窯焚き
2019年 佐賀県唐津市の浪瀬窯にて制作
by sora_hikari | 2019-02-28 19:27 | 竹花正弘展