2019年 02月 01日
「川口武亮展 さらばインスタ」7日目-2
「川口武亮展 さらばインスタ」の7日目-2。会期は残すところ2日となりました。まだ十分ご覧頂けますので週末にお出掛け下さい。
写真は、大胆に面取りされた粉引花入と楕円大鉢。焼き上がりの印象は異なりますが、川口さんの師匠である花岡隆さんを彷彿させる形です。
かつて暮らし向きの粉引の器を作る作家がとても多かった事を覚えています。クラフトフェアに行くと、粉引ばかりが目についたものです。この流行に花岡隆さんがもたらした影響は大きかったでしょう。李朝と繋がる茶陶寄りの粉引とは隔絶され、現代的な暮らしに添って洗練された粉引は当時大きな衝撃でした。
流行とは、その影響を受けて意図的に「真似る」行為もあれば、知らぬ間に「うつる」ことも含まれます。雑誌やお店(今はネット)で目にする器が、いつの間にか自分の作風に影響していることは、ままあることでしょう。しかし流行はいずれ移り行くものです。その時に大切なのは、影響を受けたその自覚と、そこを超えようとする自分探しではないでしょうか。
川口さんがインスタグラムから離れたのは、そこから入ってくる他の情報を一度断ち切りたかったからだと聞きました。知らずに目にしてしまう残像から一旦離れて自分の仕事を見つめ直すことなのだと思います。
今や粉引の影は薄くなり、装飾的な器、あるいは原土×薪窯による器が多く見られるようになりました。加飾、あるいは焼き物回帰。シンプルな器を経て、時代は行ったり来たりするものです。これからどういう変化が見られるでしょうか。変わること、変わらないこと。時代認識を踏まえながら、その人の作る意味を見つめていきたいと思います。
川口武亮プロフィール
1974年 佐賀県有田生まれ
2000年有田窯業大学校卒業
2001年番浦史郎氏に師事
2002年花岡隆氏に師事
2005年有田にて独立
写真は、大胆に面取りされた粉引花入と楕円大鉢。焼き上がりの印象は異なりますが、川口さんの師匠である花岡隆さんを彷彿させる形です。
かつて暮らし向きの粉引の器を作る作家がとても多かった事を覚えています。クラフトフェアに行くと、粉引ばかりが目についたものです。この流行に花岡隆さんがもたらした影響は大きかったでしょう。李朝と繋がる茶陶寄りの粉引とは隔絶され、現代的な暮らしに添って洗練された粉引は当時大きな衝撃でした。
流行とは、その影響を受けて意図的に「真似る」行為もあれば、知らぬ間に「うつる」ことも含まれます。雑誌やお店(今はネット)で目にする器が、いつの間にか自分の作風に影響していることは、ままあることでしょう。しかし流行はいずれ移り行くものです。その時に大切なのは、影響を受けたその自覚と、そこを超えようとする自分探しではないでしょうか。
川口さんがインスタグラムから離れたのは、そこから入ってくる他の情報を一度断ち切りたかったからだと聞きました。知らずに目にしてしまう残像から一旦離れて自分の仕事を見つめ直すことなのだと思います。
今や粉引の影は薄くなり、装飾的な器、あるいは原土×薪窯による器が多く見られるようになりました。加飾、あるいは焼き物回帰。シンプルな器を経て、時代は行ったり来たりするものです。これからどういう変化が見られるでしょうか。変わること、変わらないこと。時代認識を踏まえながら、その人の作る意味を見つめていきたいと思います。
川口武亮展 さらばインスタ
2019年1月26日(土)~2月3日(日)会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市小仙波町1-7-6) 地図
川口武亮プロフィール
1974年 佐賀県有田生まれ
2000年有田窯業大学校卒業
2001年番浦史郎氏に師事
2002年花岡隆氏に師事
2005年有田にて独立
by sora_hikari | 2019-02-01 18:41 | 川口武亮展