2018年 12月 10日
「伊藤雅風展 急須愛」開催のお知らせ
12月15日(土)から25日(火)まで開催する「 伊藤雅風 展 急須愛 」のご案内です。
愛知県常滑の急須作家・伊藤雅風さん。その急須から注がれるお茶を見ていると、水流の美しさからまるで音楽が聴こえてくるような心地良さがあります。それは雅風さんの徹底した急須造りから成されます。
知多半島の原土を中心に半年間から1年ほど水簸を繰り返してきめ細かく濾した後、さらに1年寝かせます。そうして灰汁抜きした土を丁寧にろくろ挽きします。常滑は朱泥急須をはじめとする産地で知られていますが、土造りから取り組む人は減っています。焼成は釉薬をかけずに焼〆。お茶の味を良くするためです。
急須はパーツが多く陶芸家にとって力量の問われるアイテムですが、雅風さんの技術は実物を見れば納得するはずです。斯様に造りも機能的も優れた急須ですが、それ以上に感心するのは、麗しき姿に備わった品格です。行きつく先は、外形を超えた抽象的な感性の世界に誘われるのです。使う人の意識を高めてくれ、所有する喜びの湧く急須と言えましょう。
今回2年の歳月をかけた急須を用意してくれます。煎茶や中国茶用の急須・茶銚・蓋碗・絞り出し・宝瓶。素材や仕上げも炭化、朱泥、梨皮、黄泥、窯変、紫泥、烏泥と豊富。作り貯めた急須は、どれひとつとして同じものはありません。周辺の道具(茶杯、茶托、湯冷し、茶海、蓋置、茶心壺、棗、茶漏、茶舟、建水)も併せて出品します。
ひたすら良い急須を目指して。ひたすら美味しいお茶を飲むために。溢れる愛情が無ければ、ここ迄掘り下げられないでしょう。わずかしか行わない雅風さんの個展。その全容が見れる貴重な機会です。お見逃しのないことをお勧めします。店主
伊藤雅風プロフィール
1988年 愛知県常滑市に生まれる
2007年 常滑高等学校セラミック科卒業
2009年 村越風月氏に師事
2011年 名古屋造形大学産業工芸コース卒業
2012年 独立
2018年 現在、愛知県常滑市にて制作
伊藤雅風展 急須愛
2018年12月15日(土)~25日(火)会期中無休
営業時間 11時~18時
作家在廊日 12月15日(土)・16日(日)
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図
「伊藤雅風展」に合わせて東京・青山の「櫻井焙茶研究所」の櫻井真也さんによるお茶会を開催します。美しいお茶と道具による贅沢な時間です。
※12/16(日)のお茶会はお陰様で満席となりました。
場所:ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 1階和室
日時:12月16日(日)(所要時間:60分)
1回目) 11:30〜12:30 満席
2回目) 13:30〜14:30 満席
3回目) 15:30〜16:30 満席
内容:お茶(櫻井焙茶研究所)とお菓子(菓子屋ここのつ)を愉しむ会
by sora_hikari | 2018-12-10 18:07 | 伊藤雅風展2018