2018年 12月 07日
「森岡成好展 2018年冬」7日目-2
「森岡成好展 2018年冬」の7日目。会期はあと2日、12/9に終了します。ご覧頂けるものは、まだ十分ございますので、この週末にどうぞお出掛けください。
今回、ご紹介するのは大壺。古琵琶湖の湖底に堆積した土による壺です。従来の褐色の強い壺に比べると、自然灰が緑と赤茶の地が交ざり合う明るめで、あらたな試みによる壺であることが分かります。いわゆる信楽焼の流れにあるものですが、艶やかなビードロ状の釉調を狙うのではなく、失透して乾いた質感は、より内省的で思索深い印象を与えます。
森岡さんの作る器は、このような大壺をはじめ中世の頃に作られた甕や壺の形を彷彿させます。当時の名もなき陶工が作った道具としての姿、それは桃山から江戸に加速する自己表現の造形とは違った土着の強さが魅力的です。
森岡さんは若い頃から焼締めに取り組みながら、日本六古窯の産地の焼き物を名乗らず、南方の器全体を指す曖昧な定義の南蛮焼締めを選んだのは、約束事や権威づけからの解放、未だ東南アジアで見られる生活道具としての焼き物の姿に本質をみるからです。
力強い大壺の姿を見ていると、森岡さんが選んできた焼物の在り方を感じるのです。
1)大壺 高さ44 胴径41cm
2)大壺(割れ) 高さ42 胴径40cm
3)広口大壺 高さ58 胴径47cm
4)大壺 高さ52 胴径43cm
5)広口大壺 高さ42 胴径40cm 売約済
6)大壺(割れ)高さ45 胴径43cm 売約済
今回、ご紹介するのは大壺。古琵琶湖の湖底に堆積した土による壺です。従来の褐色の強い壺に比べると、自然灰が緑と赤茶の地が交ざり合う明るめで、あらたな試みによる壺であることが分かります。いわゆる信楽焼の流れにあるものですが、艶やかなビードロ状の釉調を狙うのではなく、失透して乾いた質感は、より内省的で思索深い印象を与えます。
森岡さんの作る器は、このような大壺をはじめ中世の頃に作られた甕や壺の形を彷彿させます。当時の名もなき陶工が作った道具としての姿、それは桃山から江戸に加速する自己表現の造形とは違った土着の強さが魅力的です。
森岡さんは若い頃から焼締めに取り組みながら、日本六古窯の産地の焼き物を名乗らず、南方の器全体を指す曖昧な定義の南蛮焼締めを選んだのは、約束事や権威づけからの解放、未だ東南アジアで見られる生活道具としての焼き物の姿に本質をみるからです。
力強い大壺の姿を見ていると、森岡さんが選んできた焼物の在り方を感じるのです。
森岡成好展 2018年冬
2018年 12月1日(土)~9日(日)会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図
森岡成好(しげよし)略歴
1948年 奈良県生まれ
1973年 和歌山県天野に築窯
2010年 石垣島に築窯
2018年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
by sora_hikari | 2018-12-07 20:20 | 森岡成好展2018