2018年 12月 06日
「森岡成好展 2018年冬」6日目-2
「森岡成好展 2018年冬」(~12/9迄)の6日目-2。会期は残すところ3日となりました。
良寛の詩句を線彫りした皿。団塊の世代に捧ぐ一枚。こう書かれています。
首(こうべ)を回らせば 七十有余年
人間(じんかん)の是非(ぜひ) 看破(かんぱ)に飽きたり
往来(おうらい)の跡は幽(かすか)なり 深夜の雪
一炷(いっしゅ)の線香 古窓(こそう)の下(もと)
意訳:
自分の人生をふり返ってみると、もう七十年あまりが過ぎた。世間の是や非はあくまでも見つくした思いがする。たどってきた道も深夜の雪に埋もれてかくれてしまいそうだ。一本の線香がいままさに燃えつきようとしている。(引用)
森岡さんは来年1月で71歳を迎えますから、年齢的にも良寛のこの気持ちに共感するところがあるのでしょう。
そう言えば、森岡さんの以前の経歴にあった「1970年 米国ハリウッドで映画を学ぶ」、「1981年 大壺がニューヨーク近代美術館、パーマネントコレクションに収蔵」、「1991年 ネパールヒマラヤに登山」などの行が最近は省略するようになりました。今回もご本人の希望です。
きっと付帯する肩書は必要ないということなのでしょう。一炷の線香 古窓の下。森岡さんの透徹した境地でしょうか。
1948年 奈良県生まれ
1973年 和歌山県天野に築窯
2010年 石垣島に築窯
2018年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
森岡成好展 2018年冬
2018年 12月1日(土)~9日(日)会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図
森岡成好(しげよし)略歴
1948年 奈良県生まれ
1973年 和歌山県天野に築窯
2010年 石垣島に築窯
2018年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
by sora_hikari | 2018-12-06 18:45 | 森岡成好展2018