「中野知昭 漆器展 明鏡の蒔絵」7日目

中野知昭 漆器展 明鏡の蒔絵」の7日目。

漆器の日常性を謳いながら、価格という壁にぶつかります。下地から上塗りまでの重層的な工程を考慮すれば、正当な対価が必要です。中野さんの場合、十分な品質を保ちながら相対的に良心的な設定であると思います。それはご自身が得る利幅を縮めているからです。しかし食器に対する絶対的基準は人それぞれにあり、概して漆器はそれを上回る先入観があります。まずはひとつ使ってみて下さい。その価値は実用と心の充足の時間経過の総和になります。人生の尺度で原価償却するなら決して高価ではない。分かり易く言うなら「長い目で見れば」ということですが、これも個人個人の基準で判断するしかありません。靴(足元)で人を見るという例えがありますが、存外、漆器使いでお料理屋さんの方向性が分かったりします。話がそれました。真面目に作られた漆器には正当な評価を。それは使う人の食の在り方を表しますから。

写真ご紹介品
縁目弾皿 縁広と縁狭 4寸、5.5寸、7寸
折沿盤 朱・潤 5.5寸、8寸
折腰鉢 朱・潤 5.5寸、7寸

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中野知昭 漆器展 明鏡の蒔絵
2018年 11月17日(土)~25日(日)会期中無休
11時~18時 
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

プロフィール
1975年 福井県鯖江市河和田町生まれ
1995年 国立福井工業高等専門学校卒業
1995年 建設コンサルタント会社入社
1996年 父の病を機に家業を継ぐ 父に師事
2018年 現在 福井県鯖江市にて制作活動

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by sora_hikari | 2018-11-23 11:17 | 中野知昭展2018

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