「清水志郎 やきもの展」 8日目-2

清水志郎 やきもの展」の8日目。会期は明日7/29(日)で終了します。搬出の関係上、1時間繰り上げて17時で閉めさせて頂きます。

写真は京都・松ヶ崎の清水さんの工房の様子。住宅地の一角にあります。古い建物を改装した作業場、原土置き場、そして庭の窯が印象的でした。

生まれは五条坂。仁清、木米、道八、尾形周平、清水六兵衛など多くの名工を輩出した京焼伝統の地。ご祖父は重要無形文化財保持者(人間国宝)の清水卯一さん、お父様も陶芸家の清水保孝さん。三代目にあたる志郎さんは生まれながらにして陶芸に囲まれた環境で育ちました。

陶芸家としては恵まれた生い立ちであると思いますが、一方で常に先入観にさらされる精神的な負荷もあるのかもしれません。大学時代はオブジェを主に、今は京都周辺の原土を使った焼き物に取り組んでいます。(経歴参照)

清水志郎さんのお仕事を見ていると、固定された様式を踏襲するのではなく、取り巻く環境を超え、一個の作家として如何に自己確立するかを課しているように思えます。京都は伝統的な地である一方、前衛も受け入れてきた土地。そういう意味で京都らしくもあるかもしれません。

伝統保守に徹する作家さんとはなかなか接点がありませんが、清水志郎さんのように領域を越えようとするお仕事の在り方には興味があります。伝統もかつては革新だった訳ですから。さて皆様のご評価はどうだったでしょう。会期は残り1日。ご自身の目でお確かめください。

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清水志郎 やきもの展
2018年 7月21日(土)~29日(日) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

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清水志郎プロフィール
1979年 五条坂に生まれる
2002年 京都精華大学陶芸コースを卒業する
2002年 祖父・清水卯一の下で制作する
2005年 父・清水保孝の下で制作する
2010年 土を掘り始める
2012年 炭窯を自作する
2013年 松ヶ崎に独立する
2014年 掘った土で作ることを基本とする
2017年 松ヶ崎の庭に小型穴窯を築窯する
2018年 蓬莱登窯を22年ぶりに火を入れる


by sora_hikari | 2018-07-28 17:14 | 清水志郎

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