「清水志郎 やきもの展」 5日目-2

清水志郎 やきもの展」(~7/29迄)の5日目-2。

清水さんの茶関連。茶壺、土瓶、茶杯、宝瓶、茶入、茶則、水指、湯呑、茶海、蓮華。

江戸後期の名工・青木木米をはじめ京都の煎茶器づくりの歴史は長く、その系譜との繋がりを感じなくもなく。当時、お隣中国・明代の文人趣味であったお茶文化は憧れとして日本に伝わりました。木米もその流れにあった訳ですが、その急須は正確無比な機能を求めるより、どう風流を取り込むかという感覚世界の比を大切にしたように思います。頴川、木米、道八など京焼を格付けた人達は単なる職人ではなく、学問に通じた文人だったことが京都の焼き物を高めたのでしょう。

さて、清水さんは昨今の中国茶需要の高まりもあり、その周辺の道具づくりにも力を入れています。現地まで足を運び、作り方も学んできました。宜興急須と同様に、ろくろ挽きではなくタタラ成形によって土を締めています。また土瓶、茶杯、茶海などはシンメトリックな整え方ではなく、土の持つ自然な緩みを活かしています。技術と感覚のバランス。この筋の良さが清水さんの茶器の魅力でしょう。

中国文化に憧れた江戸の名工の時代を経て、今や日本の作家の茶器が中国で憧れの対象となる時代。京焼の因縁を感じつつ清水さんの茶器をどうぞお愉しみください。

※写真でご紹介したものには売約済み、または今後売約となるものが含まれます。

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清水志郎 やきもの展
2018年 7月21日(土)~29日(日) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

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清水志郎プロフィール
1979年 五条坂に生まれる
2002年 京都精華大学陶芸コースを卒業する
2002年 祖父・清水卯一の下で制作する
2005年 父・清水保孝の下で制作する
2010年 土を掘り始める
2012年 炭窯を自作する
2013年 松ヶ崎に独立する
2014年 掘った土で作ることを基本とする
2017年 松ヶ崎の庭に小型穴窯を築窯する
2018年 蓬莱登窯を22年ぶりに火を入れる


by sora_hikari | 2018-07-25 17:53 | 清水志郎

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