2018年 05月 19日
「松永圭太展 蛻 [Monuke]」8日目
「松永圭太展 蛻 [Monuke]」の8日目。会期は5/20(日)で終了します。最終日は松永さんが在廊します。どうぞこの機会にご来店下さい。
写真は松永圭太さんの住居のある岐阜県可児市と多治見の共同工房の様子です。1986年生まれ、31歳。多治見市で陶芸家の両親のもとに育ちました。大学では建築を学び、卒業後に陶芸の道へ。多くの著名作家を輩出している多治見市陶磁器意匠研究所へ進み、そして金沢卯辰山工芸工房を修了したのが2年前。独立まもない若手作家ですが、自分の考えをしっかり持った聡明な人物です。
大学時代に行った建築家・藤本壮介さんの事務所でのインターンの経験が、いまの創作へ影響を与えていると言います。藤本さんの著書「建築が生まれるとき」をはじめ、建築の根源的な問い直しや視点、床・壁・天井の曖昧な境界の考え方が、松永さんの陶芸の捉え方を変えました。
同じ素材を使いながら、一方はオブジェ、一方はうつわ。その境界は何なのか。松永さんの作品製作の過程でも同じ石膏型を用いながら、湾曲する半球の土を延長していけばオブジェになり、半分のまま留めればうつわになる。造形の線引きの曖昧さのなかに生れる「間」を形としたいと考えています。建築的合理性から派生しながら、それを陶芸(焼き物)の特性で崩していく。そこが松永作品のポイントです。
松永さんが育った多治見市市ノ倉近辺は、伝統産地でありながら自由造形を旨とする作り手が多かったそうです。ご自身の出自も陶芸一家。生まれながらに見てきた世界から脱するべく進んだ建築の道でしたが、結果的に今の職に運命づけられていました。しかし松永さんが今の職を選ぶには、従来の陶芸のセオリーをそのまま受け継ぐのではなく、固定された考え方や方法を自分なりに再構築する必要があったのではないでしょうか。今の創作物を見ていると、陶芸の在り方を問い直すことによって、自分自身を確立させる意思を感じるのです。
写真は松永圭太さんの住居のある岐阜県可児市と多治見の共同工房の様子です。1986年生まれ、31歳。多治見市で陶芸家の両親のもとに育ちました。大学では建築を学び、卒業後に陶芸の道へ。多くの著名作家を輩出している多治見市陶磁器意匠研究所へ進み、そして金沢卯辰山工芸工房を修了したのが2年前。独立まもない若手作家ですが、自分の考えをしっかり持った聡明な人物です。
大学時代に行った建築家・藤本壮介さんの事務所でのインターンの経験が、いまの創作へ影響を与えていると言います。藤本さんの著書「建築が生まれるとき」をはじめ、建築の根源的な問い直しや視点、床・壁・天井の曖昧な境界の考え方が、松永さんの陶芸の捉え方を変えました。
同じ素材を使いながら、一方はオブジェ、一方はうつわ。その境界は何なのか。松永さんの作品製作の過程でも同じ石膏型を用いながら、湾曲する半球の土を延長していけばオブジェになり、半分のまま留めればうつわになる。造形の線引きの曖昧さのなかに生れる「間」を形としたいと考えています。建築的合理性から派生しながら、それを陶芸(焼き物)の特性で崩していく。そこが松永作品のポイントです。
松永さんが育った多治見市市ノ倉近辺は、伝統産地でありながら自由造形を旨とする作り手が多かったそうです。ご自身の出自も陶芸一家。生まれながらに見てきた世界から脱するべく進んだ建築の道でしたが、結果的に今の職に運命づけられていました。しかし松永さんが今の職を選ぶには、従来の陶芸のセオリーをそのまま受け継ぐのではなく、固定された考え方や方法を自分なりに再構築する必要があったのではないでしょうか。今の創作物を見ていると、陶芸の在り方を問い直すことによって、自分自身を確立させる意思を感じるのです。
松永圭太展 蛻 [Monuke]
2018年5月12日(土)~20日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
次回在廊日 5月20日(日)
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6
松永圭太プロフィール
1986年 岐阜県多治見市生まれ
2010年 名城大学建築学科 卒業
2013年 多治見市陶磁器意匠研究所 修了
2016年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2018年 現在、岐阜県可児市で制作中
by sora_hikari | 2018-05-19 18:13 | 松永圭太展2018