「山本亮平・ゆき 展 白瓷考」 6日目

山本亮平・ゆき 展 白瓷考」(4/15迄)の6日目。

山本亮平さんの唐津手。砂岩を砕いて胎土とした石質に近い組成です。土の在り方から仕事を見直すきっかけになった器です。400年前に作られた唐津の原形は、土ものよりも石ものに近い。当時作られた器は、磁器に成りきる前の姿であった。その境界の曖昧さが、山本さんの現在の仕事に繋がっています。

400年前に使われたであろう素材と方法に倣って作られた器は、当時の姿そのものに近づきます。時代を経て味の付いた器ではなく、うぶなまま。敢えて後処理をして装うことはしていません。この再現性ゆえに、古典や骨董に興味がある方から評価を得る仕上がりです。

しかし山本さんの関心は古典再現の原理主義でありません。古典を根底から見つめた時に浮かび上がってくる現代の美しさに着目することです。例えば、グレン・グールドによる「ゴールドベルク変奏曲」。古典を如何に解釈したか。クラシック領域から新たな世界を広げたか。そこが今に生きる作家が古典に取り組む肝であるでしょう。

古典は単に写すのではなく如何に奏でるかに意味があります。今の演奏を聴いてみたい。それが今の山本さんの仕事への興味です。昭和レガシーな陶芸の文脈とは違った、新たな古典の可能性が聴こえてくるのです。

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山本亮平・ゆき 展 白瓷考(はくじこう)
2018年4月7日(土)~15日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時 
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市小仙波町1-7-6) 地図

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山本亮平プロフィール
1972年 東京都生まれ
1998年 多摩美術大学油絵科卒業
2000年 佐賀有田窯業大学短期修了
2018年 佐賀県有田町にて制作

山本ゆきプロフィール
1978年 長崎県生まれ
2000年 佐賀有田窯業大学短期修了
2018年 佐賀県有田町にて制作


by sora_hikari | 2018-04-12 18:07 | 山本亮平・ゆき2018

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