2018年 03月 14日
「渡辺林平展 備前より」 5日目
「渡辺林平展 備前より」(~3/18迄)の5日目。会期は折り返しになりました。
渡辺林平さんの焼締めの酒器、碗。備前焼と言えば焼締めの代名詞になるほどブランド力のある産地ですが、その中でも格別な扱いを受けるのが徳利でしょう。お酒と相性の良い備前の徳利は、「預け徳利」として茶席で使われることもあり、確立した価値を有しています。
今回出品された渡辺さんの備前徳利は、畠山記念館に所蔵されている古備前徳利の「五郎」を彷彿させる姿です。薪窯で何度も焼き戻しを重ねることで得られる質感。それは金属の焼き戻しによる「テンパーカラー」のごとく、土の持つ素材そのものから引き出された焼き色なのです。使う土は「山土」。古備前の器をご自身の眼で確かめて、その経過を類推することで至った成果です。
備前焼の核となる徳利。それは桃山再興の流れにある価値とも言えるでしょう。「花に合う備前」「水に合う備前」。自然融合の美学は食器づくりにも通じています。

























渡辺林平さんの焼締めの酒器、碗。備前焼と言えば焼締めの代名詞になるほどブランド力のある産地ですが、その中でも格別な扱いを受けるのが徳利でしょう。お酒と相性の良い備前の徳利は、「預け徳利」として茶席で使われることもあり、確立した価値を有しています。
今回出品された渡辺さんの備前徳利は、畠山記念館に所蔵されている古備前徳利の「五郎」を彷彿させる姿です。薪窯で何度も焼き戻しを重ねることで得られる質感。それは金属の焼き戻しによる「テンパーカラー」のごとく、土の持つ素材そのものから引き出された焼き色なのです。使う土は「山土」。古備前の器をご自身の眼で確かめて、その経過を類推することで至った成果です。
備前焼の核となる徳利。それは桃山再興の流れにある価値とも言えるでしょう。「花に合う備前」「水に合う備前」。自然融合の美学は食器づくりにも通じています。

























渡辺林平展 備前より
2018年3月10日(土)~18日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図
渡辺林平プロフィール
1974年 岡山市に生まれる
2001年 備前陶芸センター修了
2002年 備前に全地下式穴窯を築窯
2018年 現在、岡山県備前市にて製作
by sora_hikari | 2018-03-14 18:11 | 渡辺林平