2017年 09月 26日
「 森岡成好 茶碗展 」 幅
「 森岡成好 茶碗展 」の4日目。今展の茶碗を写真でご紹介致します(売約品も含まれております)。
名物となる茶道具は渡来(中国・朝鮮・東南アジア等)のものも多く、後天的に価値を与えられました。井戸、青磁、天目、南蛮など、それぞれの国で別目的で作られた道具は、茶人が見立てる以前の姿には、本来いろいろな幅があったはずです。
日本に入ってきたごく一部のもの、それを格付した価値基準が茶道具の美しさとして成立しています。観念的な美の基準だけでなく、それが高額で流通するという経済価値も伴って特殊な存在になったのだと思います。そのような基準を踏まえて、陶芸家が意図的に茶人好みに合せて作る茶碗の在り方は分かり易くはあるけれど、視野の狭い範囲で終始する危険性もあります。
森岡さんの茶碗を見るとき、そのような格付けされる以前の庶民の暮らしの現場に転がっていた道具のように、外連味のない自由さがあると思います。見方を変えれば玉石混合の未定義な状態かもしれません。ゆえに、その中から自分だけの一碗を選ぶ行為は、かつて茶人が行ったの同じように、自らの眼を信じて、自身の美意識を発見することにも繋がるのではないかと思っています。
名物となる茶道具は渡来(中国・朝鮮・東南アジア等)のものも多く、後天的に価値を与えられました。井戸、青磁、天目、南蛮など、それぞれの国で別目的で作られた道具は、茶人が見立てる以前の姿には、本来いろいろな幅があったはずです。
日本に入ってきたごく一部のもの、それを格付した価値基準が茶道具の美しさとして成立しています。観念的な美の基準だけでなく、それが高額で流通するという経済価値も伴って特殊な存在になったのだと思います。そのような基準を踏まえて、陶芸家が意図的に茶人好みに合せて作る茶碗の在り方は分かり易くはあるけれど、視野の狭い範囲で終始する危険性もあります。
森岡さんの茶碗を見るとき、そのような格付けされる以前の庶民の暮らしの現場に転がっていた道具のように、外連味のない自由さがあると思います。見方を変えれば玉石混合の未定義な状態かもしれません。ゆえに、その中から自分だけの一碗を選ぶ行為は、かつて茶人が行ったの同じように、自らの眼を信じて、自身の美意識を発見することにも繋がるのではないかと思っています。
森岡成好 茶碗展
2017年9月23日(土)~10月1日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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森岡成好 略歴
1948年 奈良県生まれ
1970年 米国で映画製作技術を学ぶ
1973年 和歌山県天野に築窯
1991年 ネパールヒマラヤに登頂
2017年 現在、和歌山県かつらぎ町にて制作
by sora_hikari | 2017-09-26 21:37 | 森岡成好2017