2017年 04月 26日
「 小野哲平展 塊は魂 」象の鼻・なまこ・みみず・泥の歯車
「 小野哲平展 塊は魂 」(~4/30迄)の5日目。会期は折り返しました。
本日は「象の鼻」「なまこ」「みみず」「泥の歯車」と名付けられた作品です。ユニークな命名ゆえにイメージを限定する可能性がありますが、具体的に何かを模したものではなく、また花器などの用途を持ったものでもありません。(もちろん見立ててお使い頂くことはやぶさかではありませんが)主題の通り「塊」という一連の作品になります。
15cm~40cm程の垂直または水平方向に置かれた立体。従来の釉薬が施されたものもあれば、削ぎ落されたものもあります。「象の鼻」や「なまこ」は細長い有機体、「みみず」や「泥の歯車」は中空を持った管状の造形です。
誤解を恐れずに言えば、これは現在のイコンと捉えられるでしょう。縄文期に見られる石棒、あるいは石信仰の形状に繋がる媒体のように見えます。昨日ご紹介した「土の柱」がミニマルな抽象だとすれば、こちらはより具象的な偶像崇拝の意味を感じます。
現代に失われた絶対的存在に対する畏怖。その祈りを伝える媒体。翻って、自己の祈りを投影する役割を有するなら、「うつわ」とはまた違った存在の意味を見出すことができるのではないでしょうか。
本日は「象の鼻」「なまこ」「みみず」「泥の歯車」と名付けられた作品です。ユニークな命名ゆえにイメージを限定する可能性がありますが、具体的に何かを模したものではなく、また花器などの用途を持ったものでもありません。(もちろん見立ててお使い頂くことはやぶさかではありませんが)主題の通り「塊」という一連の作品になります。
15cm~40cm程の垂直または水平方向に置かれた立体。従来の釉薬が施されたものもあれば、削ぎ落されたものもあります。「象の鼻」や「なまこ」は細長い有機体、「みみず」や「泥の歯車」は中空を持った管状の造形です。
誤解を恐れずに言えば、これは現在のイコンと捉えられるでしょう。縄文期に見られる石棒、あるいは石信仰の形状に繋がる媒体のように見えます。昨日ご紹介した「土の柱」がミニマルな抽象だとすれば、こちらはより具象的な偶像崇拝の意味を感じます。
現代に失われた絶対的存在に対する畏怖。その祈りを伝える媒体。翻って、自己の祈りを投影する役割を有するなら、「うつわ」とはまた違った存在の意味を見出すことができるのではないでしょうか。
小野哲平展 「塊」は「魂」
2017年4月22日(土)~30日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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小野哲平プロフィール
1958年 愛媛県松山市に生まれる
1978~80年 岡山県備前にて修業
1980~81年 沖縄県知花にて修業
1982~84年 常滑にて鯉江良二氏に弟子入り
1985年 愛知県常滑市にて独立
1998年 高知県谷相に移住
2017年 現在、同地にて作陶
by sora_hikari | 2017-04-26 18:18 | 小野哲平2017