2017年 02月 21日
「 遠くの太鼓 」展 吉原航平
「遠くの太鼓」(~2/26迄)の4日目。
今展の3名の出展者のうち、吉原航平さんは自ら作品を生み出す立場であり、画家、立体造形家として参加しています。
1985年神奈川県生れ。2010年に美学校で「絵と美と画と術」を修了。2011年よりグループ展や個展を重ね、昨年、東京・国立市にて行われた「俗の術」や「紙偶」展によってその名を知った方もいらっしゃるかもしれません。
ご覧の通り、吉原さんは決して心地良い生活空間との調和を目指している訳ではありませんが、しかし確かに彼の心象に浮かぶ「偶像」を強いパッションをもって描き留めているそれを見ていると、禍々しさよりも深い精神世界への共感と敬虔な気持ちを感じるのです。
それらは土偶、石造物、儀礼物、土俗造形、伎楽・神楽、精霊、自然樹木、さらには呪術に通じる自然崇拝に繋がる古来から積み重ねられてきた民衆の信仰心に根付く造形と重なります。
このような人の生死に繋がる多様な姿や形が、吉原さんのような世代の作り手の心を揺さぶることもまた、逆説的に時代への調和を図ろうとする表れのようにも思えるのです。
今展では、木炭によるドローイングをはじめ、水墨画、油彩、紙偶、泥偶など吉原さんの作品のエッセンスを網羅できる作品をご覧頂けます。
画家を生業としながらも、満たぬ生計を補うため、日中は建設現場で働きます。自宅のみならず、飯場、深夜のファミレス、移動中など身を削りながらの製作ですが、そのフィジカルに追い込まれた状況だからこそ、生れる作品でもあるでしょう。アートシーンのアウトサイド側から掘り下げた「自己」の世界観なのです。
どうぞ、吉原さんの精神世界に触れて頂ければと思います。






























今展の3名の出展者のうち、吉原航平さんは自ら作品を生み出す立場であり、画家、立体造形家として参加しています。
1985年神奈川県生れ。2010年に美学校で「絵と美と画と術」を修了。2011年よりグループ展や個展を重ね、昨年、東京・国立市にて行われた「俗の術」や「紙偶」展によってその名を知った方もいらっしゃるかもしれません。
ご覧の通り、吉原さんは決して心地良い生活空間との調和を目指している訳ではありませんが、しかし確かに彼の心象に浮かぶ「偶像」を強いパッションをもって描き留めているそれを見ていると、禍々しさよりも深い精神世界への共感と敬虔な気持ちを感じるのです。
それらは土偶、石造物、儀礼物、土俗造形、伎楽・神楽、精霊、自然樹木、さらには呪術に通じる自然崇拝に繋がる古来から積み重ねられてきた民衆の信仰心に根付く造形と重なります。
このような人の生死に繋がる多様な姿や形が、吉原さんのような世代の作り手の心を揺さぶることもまた、逆説的に時代への調和を図ろうとする表れのようにも思えるのです。
今展では、木炭によるドローイングをはじめ、水墨画、油彩、紙偶、泥偶など吉原さんの作品のエッセンスを網羅できる作品をご覧頂けます。
画家を生業としながらも、満たぬ生計を補うため、日中は建設現場で働きます。自宅のみならず、飯場、深夜のファミレス、移動中など身を削りながらの製作ですが、そのフィジカルに追い込まれた状況だからこそ、生れる作品でもあるでしょう。アートシーンのアウトサイド側から掘り下げた「自己」の世界観なのです。
どうぞ、吉原さんの精神世界に触れて頂ければと思います。






























遠くの太鼓
2017年 2月18日(土)~26日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
※2/26(日)に再度出展者が在廊します。
Sezuan Antiques & Art 岩橋直哉
中川伸二 (コレクター)
吉原航平(画家)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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by sora_hikari | 2017-02-21 23:34 | 遠くの太鼓