「 光藤佐 展 気韻生動 」 開催のお知らせ

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9/17(土)から25(日)に開催する「 光藤佐 展 気韻生動(きいんせいどう) 」 のお知らせです。

兵庫県朝来市に暮らす光藤佐(みつふじ・たすく)さん。天空の城で知られる竹田城もほど近い自然に恵まれた静かなところです。光藤さんの手がける器は、朝鮮や桃山時代の古陶に通じる作風を主にしていますが、それを評するに肝心なのは、外形の忠実な再現性よりも、その器の風雅を捉える勘どころの上手さに気付くことではないでしょうか。抽象的な言い方になりますが、結局のところ器の善し悪しというのは、作り手の文化的素養から滲み出てくる気品だと思うのです。

小さい頃に茶を学び、20代には料亭のお庭窯で作陶の傍ら料理を覚え、今の地に落ち着いてからは書や短歌を嗜む文化人でもあります。書の筆運びはろくろの呼吸に通じ、短歌の語句から膨らむ情景は、うつわの景色にも重なります。陶芸に触れたのは早熟の15歳。それから38年にもなりますが、技術とともにその背景となる感覚を磨いてきたことが、今の光藤さんの器を形成しているのです。

5世紀末の中国の画論家・謝赫が、制作や観賞の規範を記した「画の六法」があります。その中には、描線、形体、色彩、構成、模写の5つの技術的な尺度を示すとともに、もっとも肝心なこととして「気韻生動」という言葉を挙げています。「気韻」とは気品や風格のある味わい、「生動」とは生き生きとして見えること。つまり技術以上に抽象的な感覚の大切さを説いているのです。

今回、光藤さんの器の在り方を踏まえて「気韻生動」をテーマに据えました。使う人と響き合って器により深い意味が付加されることでしょう。お互いの思いが通じる展示会になればと願っております。ご都合宜しければご高覧ください。  店主

光藤佐プロフィール
1962年 兵庫県宝塚市生まれ
1978年 中学を出て京都府立陶工職業訓練校で学ぶ
1980年 京都の窯元で職人として働く
1982年 京都精華大学美術学部に入り絵を描く
1986年 京都の料亭のお庭窯で職人として働く
1989年 兵庫県にて築窯し独立する
2016年 現在、兵庫県朝来市にて制作する


光藤佐展 ~気韻生動~
2016年9月17日(土)~25日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時 
作家在廊日 9月17日(土)・18日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2016-09-12 10:00 | 光藤佐展2016

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