2016年 05月 21日
「 山本亮平・ゆき展 淡き青 」 400年の哀愁
「 山本亮平・ゆき展 淡き青 」は5/23(月)迄。あと2日となりました。
有田で日本初の磁器が作られたのは江戸初期の1616年としています。今年でちょうど400年。町を挙げて各方面で記念催事が行われています。
山本さんが作る器は、1616年以前の初源伊万里(草創期)と呼ばれる磁器完成前の姿から、初期伊万里の終わる1650年ぐらいまでの間の形や風合いを求めています。
それ以降と何が違うのか。それはやはり土や焼成時に混ざる雑味ではないでしょうか。時代を経るごとに分業化も精度もあがり、安定的な技術が向上することで、器に含まれる曖昧さが失われます。
初期伊万里に見るのは、人が支配できない不確かな自然性への感情移入ではないでしょうか。山本さんが取り憑かれる様に源流を辿ろうとするのは、その不完全な中に見る、かつての陶工たちの哀愁と共に作り手としての共感のように思えるのです。
初期伊万里と無地唐津の陶片
小坏、香炉など
染付圏線文徳利
染付花唐草文小皿
染付吹墨菊文平盃
線彫花弁文平盃
染付草文小坏
染付線文小坏
染付菊文筒向付、染付窓絵文筒向付
染付牡丹文香炉
染付花唐草網文香炉
有田で日本初の磁器が作られたのは江戸初期の1616年としています。今年でちょうど400年。町を挙げて各方面で記念催事が行われています。
山本さんが作る器は、1616年以前の初源伊万里(草創期)と呼ばれる磁器完成前の姿から、初期伊万里の終わる1650年ぐらいまでの間の形や風合いを求めています。
それ以降と何が違うのか。それはやはり土や焼成時に混ざる雑味ではないでしょうか。時代を経るごとに分業化も精度もあがり、安定的な技術が向上することで、器に含まれる曖昧さが失われます。
初期伊万里に見るのは、人が支配できない不確かな自然性への感情移入ではないでしょうか。山本さんが取り憑かれる様に源流を辿ろうとするのは、その不完全な中に見る、かつての陶工たちの哀愁と共に作り手としての共感のように思えるのです。
山本亮平・ゆき展 ~淡き青~
2016年5月14日(土)~23日(月) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
※会期中、東京・神楽坂の「さいめ」にて、山本さんの器を使ってお酒をお愉しみ頂けます。
野菜とお燗のお店 「さいめ」 (Facebook)
東京都新宿区納戸町33 平野ビル1階
電話 090-9813-9980
最寄駅 牛込神楽坂(大江戸線)
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山本亮平プロフィール
1972年 東京都生まれ
1998年 多摩美術大学油絵科卒業
2000年 佐賀有田窯業大学短期修了
2016年 佐賀県有田町にて制作
山本ゆきプロフィール
1978年 長崎県生まれ
2000年 佐賀有田窯業大学短期修了
2016年 佐賀県有田町にて制作
by sora_hikari | 2016-05-21 20:18 | 山本亮平・ゆき