2015年 11月 09日
「太田修嗣 漆器展 根来塗り」 根来椀
「太田修嗣 漆器展 ~根来塗り~」(~11/16迄)の3日目。
太田修嗣さんの根来椀(ねごろわん)。
根来塗り特有の下地の黒を浮き出させた褪色の風合い。輪島塗などの精緻な仕上げの漆器に対して、太田さんの根来塗りは人の手の感触を残した味わい深さが魅力的です。それは磁器と陶器の対比に例えてもいいかもしれません。磁器のクリアな質感と整った形の良さもあれば、陶器の柔らかな手触りとゆらぎの形の良さもあります。それぞれに魅力があり、組み合わせの楽しさもあるでしょう。斯様に、漆器の質感も幅のある世界なのです。
木の息吹の残るフォルムに、十回の塗り重ねで生まれる漆の深さ。擦れた朱の下から研ぎだされた黒地。鎌倉彫り時代の基礎がここに活かされています。しっくりと手に馴染むバランスも心地が良いのです。
根来椀1(欅) 口径12.5 高さ7.5cm
根来椀2(欅) 口径12.5 高さ6.8cm
根来大椀(山桜) 口径15 高さ9cm
根来椀1(欅) 口径12.5 高さ7.5cm
太田修嗣さんの根来椀(ねごろわん)。
根来塗り特有の下地の黒を浮き出させた褪色の風合い。輪島塗などの精緻な仕上げの漆器に対して、太田さんの根来塗りは人の手の感触を残した味わい深さが魅力的です。それは磁器と陶器の対比に例えてもいいかもしれません。磁器のクリアな質感と整った形の良さもあれば、陶器の柔らかな手触りとゆらぎの形の良さもあります。それぞれに魅力があり、組み合わせの楽しさもあるでしょう。斯様に、漆器の質感も幅のある世界なのです。
木の息吹の残るフォルムに、十回の塗り重ねで生まれる漆の深さ。擦れた朱の下から研ぎだされた黒地。鎌倉彫り時代の基礎がここに活かされています。しっくりと手に馴染むバランスも心地が良いのです。
太田修嗣 漆器展 ~根来塗り~
2015年11月7日(土)~11月16日(月) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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太田修嗣プロフィール
1949年 愛媛県松山市生まれ
1981年 鎌倉・呂修庵にて塗師の仕事を始める
1983年 村井養作氏に師事 蒔絵および変り塗りを学ぶ
1987年 神奈川県厚木市にて独立
1987年 ろくろ・指物・刳物 一貫制作による木漆工房を開く
1994年 愛媛県広田村(現・砥部町)に移転
2015年 現在 同地にて制作
by sora_hikari | 2015-11-09 19:01 | 太田修嗣