2015年 08月 07日
「 熊谷幸治 展 縄文の力 」 続続縄文
「熊谷幸治 展 ~縄文の力~ 」 の7日目。
「続続(ぞくぞく)縄文」。縄文は今も続いている。本展の基本テーマです。
縄文時代は、1万年以上の期間を6期(草創期~晩期)に分類していますが、それ以降も北海道を中心に7世紀まで続いた「続縄文」と呼ばれる時代がありました。
これを受けて「続続縄文」。今も日本には縄文の美意識が生きているというのが、熊谷さんの考えです。それは火焔土器のような縄文の外形的な踏襲ではなく 精神的な意味での日本人特有の美の在り方です。
外来の支配的な階層社会が生まれた後でも、それを受容しながら日本独自の文化に変容し、時代ごとに消えることなく続いた縄文なる美の世界。それは民間信仰であったり、町人文化であったりと、支配的な社会の隙間に宿り続けた日本的な形でした。
東西からの文化が、極東の日本に伝わっても、それをそのまま受け入れるのではなく、その都度、日本なりの咀嚼によってアレンジしてきた。受容しながら変容する。日本のガラパゴス的な文化遺伝の原点は、縄文の頃に辿り着くのではないかという考えです。そう点で焼き物もアニメも音楽も、日本特有の精神と繋がっていると見ることが出来るかもしれません。
もちろん学術的な意味を持ちませんが、この時代に土器を作っている熊谷さんなりの体感的な捉え方なのです。
熊谷幸治 展 ~縄文の力~
2015年8月1日(土)~11日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00
作家在廊日8月1日(土)・2日(日)・11日(火)
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図
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熊谷幸治プロフィール
1978年 神奈川県生まれ
2003年 武蔵野美術大学工業デザイン陶磁科卒業
2003年 土器作家として独立
2015年 現在、山梨県上野原市にて制作
by sora_hikari | 2015-08-07 19:05 | 熊谷幸治展