「原田譲 白瓷展 キリスト教寓意譚」 開催のお知らせ

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4月11日(土)→21日(火)に開催する「 原田譲 白瓷展 ~キリスト教寓意譚~」 のお知らせです。

原田譲(はらだ・ゆずる)さんの作る器は、1000年前の中国・北宋時代の「定窯(ていよう)」で作られた白瓷(はくじ)をベースにしています。器胎は薄く緊張感のあるフォルムで、その多くには印花(いんか)と呼ばれる技法で施された紋様が見られます。その柄は中国で吉祥とされる花や動物が描かれ、幸福・繁栄・長寿などの願いが籠められていました。

本展ではこの中国紋様に加えて、キリスト教美術に見られるモチーフを描いた新作が並びます。欧州ではキリスト教布教の隠喩となる様々な意匠を使い、ある時は神話も取り込みながら、西洋美術の大きな下敷きを築いてきました。例えばベスティアリと呼ばれる動物寓意譚(ぐういたん)は、ヨーロッパで広く流布した様々な動物、鳥、魚、植物、鉱物の特徴とキリスト教的教訓とを結びつけ、そこに寓意や諷刺を込めた内容となっています。それはキリスト教徒の道徳的教化、布教に大きな役割を果たしました。

新作の発意は、原田さんがクリスチャンの家庭で育ったという背景もありますが、宗教的な意味合いよりも、むしろ日本の花鳥画の風流を愉しむのと同じような感覚で、東西文化の融合した世界観に触れて頂ければと思います。東洋白瓷のキャンパスに描かれた西洋の物語を、どうぞご高覧ください。  店主

原田譲プロフィール
1981年 茨城県土浦にて育つ
2007年 茨城県窯業指導所 成形科 修了
2009年 茨城県城里町に築窯
2015年 現在同地にて制作


はらだ・ゆずる はくじてん きりすときょう・ぐういたん
原田 譲 白瓷展  ~キリスト教寓意譚~
2015年4月11日(土)~21日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00
作家在廊日 4月11日(土)・12日(日)
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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表紙の写真
白瓷輪花盤(イエスの誕生)
・牛とロバ:幼子イエスを見守る役
・子羊:イエス
・蝶:生死復活
・イナゴ:群衆
・スミレ:謙遜の徳
・林檎:原罪と救済
・サクランボ:天国の果実
・サンゴ:御守り
・シュロ:不滅・勝利

裏面の写真
・白瓷盤:イエスの受難(左側)
 ライオン・林檎・卵・雲・月桂樹・蜂・蝶・30枚の銀貨
・白瓷輪花碗:マグダラのマリア(真中)
 ドクロ・白テン・うさぎ・アイリス
・白瓷碗:イエスの洗礼(右側)
 ラクダ・子羊・鳩・ホタテ・イナゴ・蜂・石榴・雲


by sora_hikari | 2015-03-31 18:00 | 原田譲 2015

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