「中野知昭 漆器展」 重箱

中野知昭 漆器展  お正月の形 」(11/18まで)を開催中です。

本日ご紹介するのは、中野知昭さんのお重です。

重箱の歴史を簡単に紐解くと、古くは中国の食籠(じきろう)が日本に伝来し、室町時代の文献に既に重箱の記述があるそうです。それが一般で使われるのは江戸時代に入ってから。新年を迎えるにあたって、縁起の良いお節料理を入れる重箱スタイルは、貴族・大名文化への憧れもあったのかもしれません。一年中働きづめの女性の労働を休めるために、蓋付きで保存の出来る重箱のお節は、実用的な利点も大きかったでしょう。また当時から重箱はお正月だけのものでなく、季節ごとの節句で使われ、年間を通した親しみ深い道具でした。今でも、そう遠くない昔、どの家庭にも一つはあった道具ではないでしょうか。

重箱は正式には5段、実用上は4段だったようですが、それは昔の話。今の時代の家族構成や食のスタイルに合わせて変化しています。中野さんが今回用意した重箱は、5.5寸(16.5cm)の2段タイプ。お節の定番料理を詰めて食べるには程良いサイズでしょう。注文次第で3段に増やすこも可能です。色と形は、飽きの来ないスタンダードスタイル。しっかり塗られた漆の色が深く美しい重箱です。一世代と言わず、次世代にも引き継いで頂きたい道具です。

正月のハレ舞台で活躍した後も、普段は食卓の盛り鉢、おかず入れ、お弁当箱など、特別扱いすることなく毎日でも使ってもらいたい道具です。炒め物などおかずの残りを入れて、冷蔵庫で保存も大丈夫です。重ねの箱以外にも、長手の一段重、丸い形の一段重も合わせて展示していますので、ぜひ手にとってご覧頂ければと思います。

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 重箱 五寸五分 二段 朱色 
 幅16.5cm 奥行16.5cm 高さ12.5cm 86,400円(税込)

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 重箱 五寸五分 二段 黒色 
 幅16.5cm 奥行16.5cm 高さ12.5cm 86,400円(税込)

「中野知昭 漆器展」 重箱_d0087761_171254.jpg
 長手一段重 溜色 
 幅27cm 奥行19cm 高さ8cm 27,000円(税込)

「中野知昭 漆器展」 重箱_d0087761_1714984.jpg
 丸一段重 五寸 朱色 
 径15cm 高さ7cm 21,600円(税込)

「中野知昭 漆器展」 重箱_d0087761_1715732.jpg
 丸一段重 五寸 黒色 
 径15cm 高さ7cm 21,600円(税込)

「中野知昭 漆器展」 重箱_d0087761_1721360.jpg
  丸一段重 四寸 朱色 
 径12cm 高さ7cm  19,440円(税込)

「中野知昭 漆器展」 重箱_d0087761_1722035.jpg
  丸一段重 四寸 黒色 
 径12cm 高さ7cm  19,440円(税込)

「中野知昭 漆器展」 重箱_d0087761_172443.jpg
 丸一段重 スタッキングも可能です


中野知昭 漆器展  お正月の形
2014年11月8日(土)~18日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図

「中野知昭 漆器展」 重箱_d0087761_10541317.jpg「中野知昭 漆器展」 重箱_d0087761_10542169.jpg
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by sora_hikari | 2014-11-10 19:26 | 中野知昭 展

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