「中野知昭 漆器展」 スタンダードフォルム

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中野知昭 漆器展  お正月の形 」(11/18まで)を開催中です。

写真は、中野さんの蓋付き椀。伝統的なスタンダードフォルム。華美でなく、シンプル。まっすぐな漆器。

漆の使用は、実に縄文時代まで遡ることが出来ますが、日常食器として漆が使われるのは、中世以降と言われています。陶磁器が一般の食卓で使われるのが近世になってからですから、日本人にとって漆器の歴史はずっと長いのです。日本は森林資源に富み、加工性に優れ、各地域への可搬性も優位であったのでしょう。

その長い歴史の中で新たに作られては淘汰され、そして脈々と受け継がれてきた揺るがない形と素材。その中心に漆器は坐しています。今の時代で言えば、デファクトスタンダードであり、庶民の暮らしの中で磨き抜かれきた存在と言えるでしょう。

今の時代に流通する多くの漆器の中から、シンプルで質の良い塗物を探すことに意外に苦労することがあります。「普通」の形は売りどころが難しいからでしょうか。過剰な装飾や表現を一度引き算してみる。そこに表れる素直な形こそ、暮らしの中で培われたベーシックな美しさかもしれません。

中野さんの作るスタンダードフォルム。それは、多くの人の心の遺伝子に引き継がれている安心できる形です。そこに、もの言わぬ接点が生まれるのではないでしょうか。



中野知昭 漆器展  お正月の形
2014年11月8日(土)~18日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時  
作家在廊日 11月8日(土)、9日(日)
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図

「中野知昭 漆器展」 スタンダードフォルム_d0087761_10541317.jpg「中野知昭 漆器展」 スタンダードフォルム_d0087761_10542169.jpg
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by sora_hikari | 2014-11-09 22:03 | 中野知昭 展

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