2014年 10月 16日
「森岡成好・森岡由利子 二人展」 成好さん 食の器
「森岡成好・森岡由利子 二人展」(10/21迄)を開催中です。展示会6日目。本日ご紹介するのは、森岡成好(しげよし)さんの食の器です。南蛮焼締めと釉薬ものが少し。成好さんの南蛮焼締めの窯は、鉄砲窯と呼ばれる穴窯の一種。半筒状の長い窯です(写真)。焼締めは、この窯で1週間から10日間ほどかけて焼かれます。使う薪は30トン。ひと窯には、5000点を超える作品が入れられるそうです。大変な労力を伴う作業です。しかし成好さんは、土を焼くにはやはりこれぐらいの窯のサイズが無いと良い色は出ないと言います。薪も惜しまずに使い、良く焼けることだけに専念します。また単に時間をかければよい訳ではなく、何も狙わずに焼いただけでは面白みのないものになります。きちんと意図をもって焼く技術と経験が大切です。今の時代にこの手間を価格に転嫁することは、理解されずらい事もありますが、あらためて土だけを真っ直ぐに焼いて生まれる自然な色味の魅力に目を向けて欲しいと思います。食卓に、どんと置かれた焼締めは、本当にどんな料理も受け止めてくれます。使えば使うほど深みと艶やかさも増していく、育てるのが楽しい器です。今の暮らしの中で、焼締めを使いこなすのは、かっこいい事だと思います。
森岡成好 ~がつんとくる焼締~
森岡由利子 ~ずしんと響く白磁~ 二人展
2014年10月11日(土)~21日(火)
11:00~18:00
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図
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by sora_hikari | 2014-10-16 23:22 | 森岡成好・由利子展