2014年 06月 15日
「野口悦士展 おいしい焼締め」 土と炎の造形
「野口悦士展 ~おいしい焼締め~」 (~6/17迄)を開催中です。焼締めは、釉薬をかけずに土と炎だけで焼いています。薪窯の中でおこる変化は人為を超えて自然に委ねることになります。しかし、漫然と焼いただけでは決して良い結果は得られません。薪窯から平坦で見所のない器が出てくることは、ままあることです。窯詰め、温度の上げ方、薪のくべ方によって、窯の中でおこる炎の流れ、灰の被り、酸化・還元などを調整しつつ、焼締め特有の表情を狙っていきます。これはそれぞれの作家の経験値によってコントロールされています。野口さんは今回、蛇窯、単室倒焔式窯、スイッチバックキルンの3種類の薪窯を使い分けて焼成を行いました。特に、水平で両方向に焚口があるスイッチバックキルン(切り替え式の窯)は、野口さんが自ら考案したユニークな窯です。薪窯で焼くという古代からの方法を用いながらも、現代的で柔軟な思考によって作られるのが、野口さんの焼締めです。毎回、火をつけて窯を焚き始めると、気持ちがわくわくするそうです。太古から火は人の気持ちを昂揚させる作用があるのでしょう。焼締めの器は、そういう時代の記憶ともどこかで繋がっているのかもしれません。










































野口悦士展 ~おいしい焼締め~
2014年6月7日(土)~17日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00
作家在廊日 6/7~15迄の毎日
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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by sora_hikari | 2014-06-15 19:36 | 野口悦士2014