「山本亮平 有田白磁の系譜」 有田の矜持

山本亮平展 ~有田白磁の系譜~」(~5/20まで)の10日目。会期は明日5/20までとなります。1616年に開花した有田の磁器生産は、1640年代の明末・清初の混乱期に中国からの磁器輸入が止まった事もあって、日本国内市場を席巻するようになります。当時、まだ木漆器が食器の中心だった日本で、一般庶民の食卓でヤキモノが使われるようになるのは、1700年代になってからです。それも磁器の堅牢で使い易い実用性があったからこそでしょう。1700年代後半には、その生産地は、愛知県の瀬戸焼、京都の京焼、愛媛の砥部焼、石川の九谷焼、福島の会津本郷焼、島根の意東焼、宮城の切込焼など全国に広がっていきました。日本の食卓を変えるきっかけとなった有田の磁器。その原点を探る山本亮平さんの今回のお仕事。それは、推理小説を読む様にスリリングで楽しい体験だとおっしゃいます。原材料づくりからの作業は、決して楽ではないはずですが、そのわくわくした表情を見ていると、今は作る事が楽しくてしょうがないという気持ちが伝わってきます。窯跡、陶片、歴史書など豊富な現物の資料。そのヒントを下さる地元の先輩作家、同世代の仲間、学芸員の方々。それは、有田という伝統の地だからこそできるプライドのある仕事ではないでしょうか。

山本亮平さんの工房の近くにある古い窯跡の様子
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有田町にある泉山陶石採掘場跡
400年かけて山ひとつを日本の食器に変えた場所。
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九州陶磁文化館
有田磁器の歴史がわかる博物館。有田磁器を網羅した柴田夫妻コレクションは圧巻です。
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山本亮平展 ~有田白磁の系譜~
2014年5月10日(土)~20日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00  
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2014-05-19 17:00 | 山本亮平2014

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