2014年 04月 15日
「小野哲平 -その造形-」 皿

「小野哲平 ~その造形~」展(4/12~22迄)の4日目。写真は薪窯で焼かれたお皿。長石系の釉薬を纏った硬質な仕上がり。所々に土から引っ張られた鉄粉が見えています。釉薬の下に残るわずかなろくろ目が、皿の見込みに陰影を作り、緩やかな変化を生み出します。このろくろの線の柔らかさと、しっかりと引締った釉の質感が、哲平さんの硬軟バランスの取れた特徴と言えるでしょう。お皿は平坦ゆえに見所を作りづらいアイテム。盛り付けた料理を引き立てるためには、背景としての一歩控えた表現が大切です。この皿は、無理をせずに素材から引き出した質感が魅力ですが、静かながらしっかりとした存在感を示しています。言葉が少ない方が人の心に届き易いのは、ままある事です。わずか5寸(15cm)の取り皿ですが、見ていて飽きません。
小野哲平 ~その造形~
2014年 4月12日(土)~22日(火) 会期中無休
営業時間 11時 ~18時
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
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by sora_hikari | 2014-04-15 19:44 | 小野哲平2014