2013年 11月 09日
「 三笘修 陶展 ~凪のうつわ~ 」 灰粉引角皿
「 三笘修 陶展 ~凪のうつわ~ 」(みとまおさむ なぎのうつわ)(~11/12迄)を開催中です。写真は、灰粉引の角皿です。薄黄色に鉄粉が浮き出た味わいのあるテクスチャー。オードブルなどを盛り付けるのに良さそうです。この灰粉引は、三笘さんを代表する作風です。陶芸を始めた頃は、いろいろな材料を組み合わせて釉薬づくりをしていましたが、それを繰り返していると、まるで化学実験のようになってきます。やがてふと思います。昔の人は、その土地で得られる限られた材料で工夫していたに違いないと。それが、産地ごとの特徴であった訳だし。そんな思いで、ようやく手近にあった自然灰を使って、シンプルな構成でこういう質感を生み出しました。三笘さんの取り組みは、得てしてこのように限られた物から、如何に自分らしく深みを出せるかになります。単純だからといって薄っぺらいのではなく、しっかりと自分のものにするところが三笘さんの魅力です。料理だって同じです。昔は海がない土地でも、そこならではの工夫があって、地域の美味しい料理が完成したのです。物流が発達した今、簡単に手に入るものだけでは、結局、上辺だけのうまみしか引き出せません。人は、足りないときに成長するものなのでしょう。三笘さんの基本姿勢は示唆に富んでいます。
三笘 修 陶展 ~凪のうつわ~
2013年11月2日(土)~12日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図
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by sora_hikari | 2013-11-09 03:47 | 三笘修2013