2013年 09月 19日
「熊谷幸治・大谷工作室 二人展」 熊谷さんの魅力
「熊谷幸治・大谷工作室 二人展 たのしいくらし」(~9/24迄)を開催中です。今日は、熊谷幸治さんの魅力について。土器作家。熊谷幸治(クマガイ・ユキハル)。野焼きによる土器作りを中心にしています。焼き物の技術進化から言えば、土器は焼成温度が低く、昔の焼き物となります。土器は700~900度、陶器や磁器は1100~1300度での焼成。土が焼き締まらない為に、脆さは伴いますが、それだけにレアな土の表情を活かすことができます。熊谷さんが魅せられる土器は、縄文や弥生のみならず、世界の土器、そして現在もアフリカやインドで生活道具として作られている土器です。熊谷さんは、土器の話になると一晩中でも、いやもしかしたら三日三晩でも語れるほど、熱い思いがあります。歴史、技術から、古の作り手の気持ちまで含めて、総合的な話。まるで古代の作り手が憑依したごとく、自らの体験談のように語るのが、なんとも思いの深さを表しています。そういう話を聞いていると、土器のずっと奥にあるものが、熊谷さんを借りて表出しているような気もしてきます。かつての道具は精神性と機能性が同居していた。やがて文明が進化し、そのバランスが崩れ始めた。だからこそ、原点から見つめてみる。それが熊谷さんの土器世界。だからといって、考古学的見地から土器を再現するのではなく、あくまで熊谷さんなりに咀嚼された方法と考えで生み出される独自の世界です。土のテクスチャー、器のフォルムの表し方に、現代的なセンスを持っています。本展では、そんな熊谷さんの多彩な表現の土器に接することができます。古代のヤキモノだけでなく、今の暮らしに繋がる土器。まっすぐな「土器バカ」の声にぜひ耳を傾けてみてください。
※合わせてWEBマガジン・パノラマの熊谷さんのインタビューも是非ご覧ください。
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※合わせてWEBマガジン・パノラマの熊谷さんのインタビューも是非ご覧ください。
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熊谷幸治・大谷工作室 二人展 - たのしいくらし -
2013年9月14日(土)~24日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図
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by sora_hikari | 2013-09-19 18:57 | 熊谷幸治・大谷工作室展2013