2013年 05月 07日
書籍:うちの食器棚(赤木明登・赤木智子 著)

「能登ごはん便り うちの食器棚」。赤木明登さんと赤木智子さんご夫妻による著作です。赤木家の食器棚のうつわを紹介した本。1984年から2013年まで30年間の30人の作家の器と、食器棚にある200点の器。どれもご自分で購入し実際に使っている器。個人的コレクションでありながら、生活工芸と言われる器の時代の遷移を俯瞰して見ることができます。いまでこそ、日常生活の中で使える個人の作り手の器が充実する時代ですが、30年前はまだ鑑賞的な器が全盛だった頃。赤木さんが自ら体験したこの30年の個人記録は、ありそうでなかった生活の器史とも言えます。個々の器に寄せられたご夫妻の体験的なコメントも平明で読み易いです。書籍の後半は、ご主人の明登さんと奥様の智子さんがひと月に交互に綴る「能登ごはん便り」(現在も新潮社のブログで継続中)が掲載されています。器がお好きな方はもちろんですが、若い作り手の方達にも、うつわの大きな流れを感じて欲しい一冊です。
能登ごはん便り うちの食器棚
赤木明登・赤木智子 著
新潮社 とんぼの本 2013年3月30日発行
1680円(税込)
出版社サイト
能登ごはん便り(月2回の連載)
新潮社とんぼの本のブログ
「うちの食器棚 赤木明登・智子コレクション」展
千葉の小さな美術館「as it is」(坂田和實さん主宰)で開催されています。
2013年4月19日~9月29日迄
千葉県長生郡長南町岩撫41
開館日/金・土・日・祝日
開館時間/10:30→16:00
入館料/800円
ホームページ
by sora_hikari | 2013-05-07 18:03 | 本