残欠展 (3/16~26) 身の回りの美

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石 熊谷幸治

残欠(ざんけつ)」(3/16~26)は残り2日となりました。坐辺師友(ざへんしゆう)という言葉があります。坐辺(=座辺)、つまり身の回りにあるものが、師であり友であるという意味。身近な生活空間にこそ美しさを求めること。魯山人が好んだ言葉だそうです。美を体験する行為として、美術館に出掛けてショーケースの向こうにある「美術品」を鑑賞する方法があります。これは自分の手に届かない「美」を体験することだと思います。それもひとつ。一方、心掛け次第で自分の身近なものに「美」を求めることもできます。着ること、食べること、住まうこと。もっと自分で体感できるリアルなものです。部屋に花を一輪飾る。川原の石ころを窓辺に置いてみる。崇高なモノでなくても、気持ちは豊かになるように思います。本展に並ぶ「残欠」には、価格という経済価値が付随していますから、人によっては距離を感じることもあると思います。しかし用途や意味を失った無垢な存在に、身近な「美」を感じる気持ちの在り方こそ、この展示会テーマの本質だと考えています。遥か先にありそうな理想が、実は足元を見つめることにある。残欠を見ていると、そういうことに気づきます。


残欠 展(ざんけつ)
2013年3月16日(土)~26日(火) 会期中無休
11:00~18:00
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市小仙波町1-7-6) 地図

出展者 (順不同)
UNTIDY (東京・西荻窪) LINK
十一月 (北海道・札幌) LINK
Sundries (東京・南青山)
三坂堂 (奈良・奈良) LINK
Donum (神奈川・川崎) LINK
ブリキ星 (東京・西荻窪) LINK
titcoRet(東京・世田谷) LINK
森田春菜 (陶・東京) LINK
熊谷幸治 (土器・山梨) 
上田勇児 (陶・滋賀) 
渡辺遼 (金属・埼玉) LINK
鎌田奈穂 (金工・東京) LINK

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by sora_hikari | 2013-03-24 23:22 | 残欠展

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