2012年 11月 19日
山本忠正展 ~伊賀今昔~ 明日まで
11月10日より開催して参りました「山本忠正展 ~伊賀今昔~ 白い器と土鍋~」は、いよいよ明日20日(火)迄となりました。この機会にどうぞご覧頂ければ幸いです。山本忠正さんの工房は、三重県伊賀市丸柱にあります。古くは奈良時代まで遡る窯業の地。その名が顕著に知られるようになったのは桃山時代に茶の湯の器が作られてからです。江戸中期からは生活食器が作られ、今でも窯業の盛んな焼き物の里です。山を挟んだ隣県の信楽も同様に焼き物の町ですが、伊賀丸柱は信楽のように観光向きの陶器店が並ぶ通りはなく、静かな山間にある地域です。最近では優良なギャラリーやカフェも出来、今の器を知る人には落ち着いた場所として人気があります。山本さんの主宰する「やまほん陶房」は、そんな伊賀丸柱の中心に在しています。昔ながらの職人さんと一緒に山本さん自身も毎日量産ものの器の製作に勤しんでいます。今は経営者でもあり、営業役もあり、職人でもあり、そして今回の個展のような個人作家として一人何役もの仕事をしなければなりません。工場のような大量生産でなく、個人作家だけでもなく、中量の生産現場を回していく事は、消費者に近い視点で常にいることが求められるため、個人作品と量産品質のバランスのとれた器が生み出せる環境にあります。伝統を引き継ぎながら、そしてこれからの時代に向けて。伊賀今昔の良き作り手として山本さんの器を見つめて行きたいと思っています。
写真は工房風景
写真は工房風景
山本忠正展 伊賀今昔 ~白い器と土鍋~
2012年11月10日(土)~20日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00
ギャラリー うつわノート (埼玉県川越市) 地図
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by sora_hikari | 2012-11-19 22:27 | 山本忠正さん