2012年 11月 08日
山本忠正展 ~伊賀今昔~ 開催のお知らせ
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11月10日(土)~20日(火)に開催する「山本忠正展 伊賀今昔 ~白い器と土鍋~」のご案内です。山本忠正さんは三重県伊賀市丸柱生まれ。桃山時代には茶陶で栄え、江戸中期からは日常の器が作られた伊賀焼の里です。伊賀の七度焼きという言葉があるほど、耐火性が強く優良な陶土が産出する地域です。山本さんも四代前まで遡ることができる焼き物に関わるご家系。祖父の代に一旦途絶えますが、父親が昭和四十年代に再び現在の「やまほん陶房」を立ち上げました。そこでは問屋経由の仕事を中心に日常の器を生産してきました。そんな家柄の山本さんご自身は美大の彫刻科に進み、一時はアートの世界に身を置きます。卒業後に焼き物の道を選ぶか悩む最中、父親の病いによって急遽、長男として家業を継ぐことになりました。それ以来、陶房の主宰者として経営と生産に携わっています。父親の代に潤った焼き物の市場は、山本さんが引き継いだ頃には、日本経済の凋落とともに大きく変容する時期でもありました。受注仕事の減少に対応するために、現在は自社による主体的な生産と個人活動に取り組んでいます。本展は、個人作家としての山本さんの器をまとめて発表する展示会となります。ご覧いただけるのは大きく2つの軸。ひとつは、独自性のある清楚で洗練された白の器。もうひとつは、昔ながらの伊賀焼の良さを継承する土鍋・土瓶の耐熱の器。モダンと伝統。伊賀の焼き物の「今昔」の魅力が交錯するうつわ展です。伊賀という土地が、そして父が育んできた用の美を根底にした暮らしの器です。秋から冬に向かうこの季節。伊賀から届くうつわ便りをご堪能いただければと願っております。 うつわノート店主
山本忠正 プロフィール
1972 三重県伊賀市丸柱生まれ
1996 金沢美術工芸大学 彫刻科卒業
1998 京都窯業訓練校卒業
1999 家業である「やまほん陶房」を継承
2012 現在、同地で陶房運営と共に個人活動中
山本忠正展 伊賀今昔 ~白い器と土鍋~
2012年11月10日(土)~20日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00
作家在廊日 11月10日(土)、17日(土)
ギャラリー うつわノート (埼玉県川越市) 地図
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by sora_hikari | 2012-11-08 22:30 | 山本忠正さん