2012年 09月 11日
加地学 展 ~北の国から~ 開催のお知らせ
※クリックで画像拡大 (写真の背景は加地さんの自宅兼工房)
9月15日(土)~25日(火)に開催する「加地学展 ~北の国から~」のお知らせです。加地学(かちまなぶ)さんは北海道の留寿都村(るすつむら)でうつわを作っています。蝦夷富士(えぞふじ)として知られる羊蹄山(ようていざん)を望める自然豊かな地域。元酪農家の建物を改装した自宅兼工房には、携帯もパソコンも無く連絡は手紙がメイン、風呂は露天の五衛門風呂。なんとなくドラマ「北の国から」を連想する未開拓な暮らしぶりです。冬は雪に閉ざされる為、石炭窯で釉薬モノの器を作り、雪が溶ける春から薪窯で南蛮焼〆の器を作ります。零下30度にもなる厳しい環境の中では、器づくりも普段の暮らしも自然のサイクルに合わせる必要があります。その分、広々とした景色、満天の星空、地の食材、地域の人々との交流、陶芸に必要な材料の調達など、心豊かな生活の循環システムが今でも息づいています。高校時代はボクシングでインターハイに出場したこともある元体育会系。会社勤めの後、インドの旅で手作りの仕事に目覚め、帰国後、焼き物作りの場を求めてバイクで全国の旅に出ます。その途中、運命的に和歌山の陶芸家・森岡成好(しげよし)さんと出会い、そのまま三年間修業を積みました。加地さんの作る器は、がつんとして骨太。地元で掘った原土を薪窯で焼いた赤銅色の南蛮焼〆。石炭窯の煤を被り黄白色をした粉引。芯からじっくり焼かれた器は、力強く頼りがいのある男臭さが魅力的です。昨今の柔和な器を心地よいカフェミュージックに例えるとしたら、加地さんの作る器は、さながら昭和の香りが懐かしいコブシのきいた演歌のようです。もしかしたら調和的な器の時代に逆行しているように思うかもしれませんが、むしろそういう器にこそ、時代を超えて魂の震えを感じるものです。北の国からたくさんの男前な器が届きます。どうぞこの機会に唯一無二の出会いを求めて、川越までお越し頂ければ幸いです。 うつわノート店主
加地 学 プロフィール
1967年 札幌生まれ
1985年 高校卒業後、会社に4年勤務
1991年 インドを旅して手作り仕事に目覚める
1992年 活動費を貯める為、魚市場で仕事
1994年 やきもの現場を探しバイクで旅する
1995年 森岡成好さんに弟子入りし3年間修業
2000年 北海道に戻り築窯
2012年 現在、北海道留寿都村で作陶
加地 学展 ~北の国から~
2012年9月15日(土)~25日(火) 会期中無休
営業時間 11:00~18:00 作家在廊日 9月15・16・17日
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図
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by sora_hikari | 2012-09-11 22:04 | 加地学2012