2012年 08月 10日
茶味空間。 著:千宗屋

Casa Brutusで2007年から連載された茶にまつわる事をまとまた一冊「茶味空間。 」。著者は茶道三千家のひとつ武者小路千家の千宗屋さんです。茶が生み出してきた文化は、器の歴史と深く関わり、そして日本文化を象徴しています。本書は茶のことを系統だって解説する内容とは異なり、茶の周辺の文化、茶にまつまる道具や空間などを平易な視点で読み解いた内容です。形式的な茶事よりも、本来それがもつ精神性を重視する千宗屋さんのお考えが随所で感じられ、茶そのものを身近に感じることができます。
茶味空間。 茶で読み解くニッポン
著者:千宗屋
出版社: マガジンハウス
2012年7月発売
1995円(税込)
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こちらは一昨年出版された「利休入門」。茶人・木村宗慎さんの著作です。題名の通り、千利休に関する書籍ですが、いわゆる利休を崇めて神聖化した視点とは異なり、もっと客観的に利休のことを見つめた内容です。それがゆえに、利休という人物のすごさが逆説的に伝わってきます。
利休入門
著者:木村宗慎
出版社: 新潮社 とんぼの本
2010年1月発売
1470円(税込)
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by sora_hikari | 2012-08-10 22:58 | 本