2012年 07月 15日
松村英治 展 自然色のうつわ 2日目
松村英治展 ~自然色のうつわ~(7/14~24)の2日目です。連日の夏日。この暑さを和らげてくれる水面の涼しげな甕と鉢をご紹介します。これらの大甕や大鉢は、松村さんに本展の企画当初より依頼をしていたものです。松村さんらしさを表すと言えば良いでしょうか。松村さんの工房の外には、こういう大型の器がさりげなく置かれています。飾り気なく、無造作に、まるで昔からそこにあったように。これらは全て松村さんおひとりで成形し、窯詰めし、焼成し、運んだものです。大きさがある為、愛知県からの運搬は3回必要でした。あるものは、粘土120キロの塊を木型にはめて削り出した形。あるものは、ろくろで勢い良く引き上げた豪快な形。最大サイズは直径1メートル近く。松村さんの使う窯に入るギリギリの大きさだそうです。しかし肝心なのは大きさというよりも、こういうものを作りたいという精神的な方向性にあるように思います。常滑という土地では、昔からこのような大きな器は、日常に必要な用具として求められてきたものでした。誰に見せることを目的にする訳でなく、ある時は地中に埋められた保存用の甕として、その姿も見えず全く鑑賞を伴わない器。そういったものが、数百年もの時間を経て今に残るのは、用として耐え、そして使う人が大切にしてきたからなのだろうと思います。時間の堆積によって淘汰され、人為の抜けた存在の確かさ。松村さんの作る器の魅力は、そういう長い時間をかけて残るものでありたいという姿勢なのではないかと思います。労力を惜しまず、地道な作業から生まれる器。心の奥から沸き起こるフィジカルな動機を松村さんの器からは感じます。

水甕展示風景

灰釉水甕 262,500円

灰釉水甕 126,000円

灰釉水甕 73,500円

灰釉水甕 73,500円

灰釉手水鉢 262,500円

灰釉水鉢(卓上サイズ) 26,250円

水甕展示風景

灰釉水甕 262,500円

灰釉水甕 126,000円

灰釉水甕 73,500円

灰釉水甕 73,500円

灰釉手水鉢 262,500円

灰釉水鉢(卓上サイズ) 26,250円
松村英治展 自然色のうつわ
2012年7月14日(土)~24日(火) 会期中無休
11:00~18:00
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図
作家在廊日:7月14日(土)、15日(日) ※16日(月)も14時まで在廊します
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by sora_hikari | 2012-07-15 22:56 | 松村英治2012