田淵太郎・竹下鹿丸 二人展 終了

田淵太郎・竹下鹿丸 二人展(6/16~26)は本日終了いたしました。会期中は、多くのお客様にご覧頂き、作家共々心より御礼申し上げます。今回の二人展の副題は、薪窯の仕事。お互いのコアになる器づくりの方法で言い表しました。田淵さんは香川県高松市の山中深く、水道もない古民家で暮らしながら自作の薪窯仕事をしています。当初の薪窯焼成の結果は全滅。ひとつも良いものが採れなかったそうです。それから土や釉、焼成温度の管理など試行錯誤しながら現在の作風を得ています。一方、竹下さんは栃木県益子町に生まれ、幼少の頃から窯業の環境に囲まれて育ちました。初めての薪窯は、23歳と早く、焼成の経験も多く積み重ねてきました。不運なことに昨年の東日本大震災で薪窯は全壊し、1年をかけて新たに窯を再建せざる得ませんでした。その矢先に今度は竜巻の被害。自然災害は避けられぬものの、精神的ダメージは大きかった事と思います。しかし今は前向きに家の修理しながら、また新たな窯焚きの準備しているそうです。お二人の接点は、今回の二人展が契機になっています。同年代ですが、ご出身も陶芸を職とする起点も異なりますが、お二人とも現在の市場性や時流をあまり意識することなく、素直に作りたいものを作っているという潔い姿勢を感じます。この展示会を機に、ぜひお互いが影響し合い、今後益々良い器を多くの方に届けて頂けることを願っています。

田淵太郎・竹下鹿丸 二人展 終了_d0087761_1152376.jpg田淵太郎・竹下鹿丸 二人展 終了_d0087761_1153035.jpg
左:田淵太郎さんの薪窯 右:竹下鹿丸さんの薪窯

by sora_hikari | 2012-06-27 03:02 | 田淵・竹下2012

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