2011年 12月 15日
鶴野啓司 作陶展 @ 炎色野
青山の炎色野(ひいろの)で開催されている鶴野啓司さんの個展に行ってきました。このギャラリーは穴窯陶廊と銘するだけあって、薪窯焼成による「ヤキモノ」にこだわった器展を開催しています。今回の鶴野啓司さんも、益子で薪窯による器づくりをされています。3月の震災によって益子にある薪窯の9割は倒壊したと聞きますが、鶴野さんの窯は幸いにも窯の損壊は免れたそうです。本展では、焼締めの南蛮もの、白瓷の高麗もの、鉄釉のものなど、鶴野さんらしい造形の器を見ることができました。原土を選び、蹴ろくろで成形。そして穴窯で焼く。古手の製作過程を選んで、一品性の高い器づくりをされています。今回は特に、施釉南蛮と呼ぶ、鉄化粧にも近い釉薬を用いた赤色の焼締めの器に目を引かれました。個展は年に1回程度。多くを見せることよりも、自分の納得のいくペースと器づくりが鶴野さんの姿勢です。そういう不器用とも思える器づくりに心惹かれます。
鶴野啓司 作陶展
2011年12月10日(土)~15日(木)
炎色野 (東京・渋谷) ホームページ
by sora_hikari | 2011-12-15 23:38 | 鶴野啓司さん