大谷工作室展のやきもの

大谷工作室展も残すところあと2日になりました。期間中、大谷さんの器や陶像に囲まれて思うのは、大谷さんのやきものに対する興味の在りどころが、どこから来るのだろうかという事です。大谷さんの作るユニークな立体陶像のような方向から考えれば、器ももっと個性の強い表現的なやきものになる方が相応しいように思うのですが、実際はかなり古典的な手法を選んでいます。根源的な土への興味。手回しろくろによる造り。薪窯焼成によって生み出される変化。古代から中世までのやきものを求めるような方向性。それは、信楽という窯業地で製作をしているという地域性もあるでしょう。またより具体的なことで言えば、近くにあるMIHOミュージアムに通う中で、そこに収蔵されている古典の器に影響されたこともあるようです。自分の拠り所とする特異な立体造形から、器は敢えて焼きものらしい焼きものへ狙いの方向をはずしていくのも、ある意味でオフビートな感覚のかもしれません。

※写真は本展に出品された手びねりの焼〆
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大谷工作室のうつわ展 ~OFF BEAT~
2011年10月8日(土)~18日(火) 会期中無休 (営業カレンダー
11:00~18:00
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2011-10-16 23:11 | 大谷工作室2011

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