2011年 08月 18日
宮下香代 モビール展 @ 温々
さいたま市の温々(ぬくぬく)で開催されている宮下香代さんの個展に行ってきました。宮下さんは愛知県で和紙と針金を使った造形作品を作っておられます。主にモビール、オブジェなどの作品と、アクセサリーやステーショナリー等の実用品も同時に手掛けておられます。今回の個展では、モビールの作品を中心にした構成になっています。会場では天井から吊るされたモビールの森に囲まれるような浮遊感が楽しめます。モビールと言えば、彫刻家のカルダーを思い出しますが、カルダーのようなビビットな色遣いとは異なり、宮下さんは手漉き和紙や錆びた針金を用いている為、色はほとんどなく自然な素材感のある温かな造形となっています。細い針金と和紙による空間構成物が、揺ら揺らと静かに漂いながら、危いバランスと緊張感を保っています。それは時計仕掛けの部品のようであったり、風に漂う植物の種子のようにも見えます。空気の彫刻とでも言えばいいでしょうか、ひとつのモビールの存在が普段の空間のイメージを変えてしまう宮下さんの展示会でした。
宮下香代 モビール展 ~夏の空気~
2011年8月16日(火)~28日(日)
10:30~19:30
定休日:月曜
coffee & gallery 温々(埼玉県さいたま市) ホームページ
by sora_hikari | 2011-08-18 23:50 | 宮下香代さん