澄敬一 展 @ DEE'S HALL

澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_5392740.jpg澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_5393329.jpg
澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_5394677.jpg澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_5395512.jpg
澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_540253.jpg澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_5401035.jpg
澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_8101819.jpg澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_5403248.jpg
澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_5441868.jpg澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_881898.jpg

南青山のDEE'S HALLで開催されている澄 敬一さんの個展へ行ってきました。以前、目黒のCLASKAで澄さんの鳩時計展を見て以来です。澄さんは内装関係のお仕事やオブジェの制作をされている方です。かつて「push me pull you」という古道具や美術書を扱うお店をされていた事でも知られています。今回の展示品でまず目を引くのが会場センターに吊るされた木のボート。ひとり乗りサイズで、格子状の木組みの船底になっており、船べりにいろいろな道具がジョイントされています。水に浮くことはないけれど、どこか遠くの未来へ漕ぎだして行けそうな、パーソナルワールド。不思議な存在です。このボートに代表されるように、澄さんの作り出すものは、ある点で哲学的な暗示を、ある点でクスリと微笑む不条理な体験を呼び起こします。それらは、古い道具を一度解体して、再構成した不思議な「装置」。2つ以上の目的を持ったものが、改めて組み合わされることで、別の道具に生まれ変わっています。その装置に使われる、乾いた木、アルミ、ジョイント、リベットなどの共通する素材。剥き出しにされた素材は、かつての用途を削ぎ落とされ、新たに再変換されています。テリー・ギリアムの近未来の世界に登場するぎこちない機械、マルセル・デュシャンのレディメイド、東欧の無骨な道具。そんな個人の記憶に置き換えて咀嚼しようと試みるのですが、やはりそれはどこにもない澄敬一さんの作り出した世界観です。覆い隠された過剰な物があふれる中、モノの持つ意味を再認識させる澄さんのメッセージを感じる展示会でした。


澄敬一 ~ the winter market~
2010年2月23日(火)~3月4日(木)
12:00~20:00 (日曜・祝日及び最終日は18:00迄)
DEE'S HALL (東京・南青山) ホームページ

澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_5423818.jpg澄敬一 展 @ DEE\'S HALL_d0087761_5424456.jpg


by sora_hikari | 2010-02-24 06:35 | 澄敬一さん

<< 長谷川奈津さんの茶碗 antos 展 @ Style... >>