2009年 10月 16日
二階堂明弘さんの個展 @ FUURO
目白のギャラリーFUUROで開催されている二階堂明弘さんの個展へ行ってきました。二階堂さんは、栃木県益子町で制作されています。今回展示されている器は、いくつかの作風のものを見ることができます。ひとつは、手びねりで手跡を残した上に、化粧土を掛けて焼き締めた土器のようなもの。次にシャープな形の上に釉薬と土を混ぜ合わせて焼いた彩色器のようなもの。さらに鉄分の多い素材を施した黒い焼締めのもの。そして今回新たに取り組まれたという地元益子の伝統の釉薬「並白」を用いた鼠色の器。並白の器を除いては、いずれも艶のある釉調ではなく、マットな焼締めの仕上がりになっています。ただ通常の焼締めとは異なり、土だけを焼いたのではなく、ベースとなる器形を作り、その上に釉薬の成分と土の成分を併せた中間的な表層をまとっています。それらは、モダンに作られた形に土器のようなマチエールを持った不思議な感覚を呼び起こします。
二階堂明弘展 「つち・て・わ」
2009年10月7日(水)~16日(金)
11:00~19:00
FUURO (東京・目白) ホームページ
by sora_hikari | 2009-10-16 23:14 | 二階堂明弘さん