2009年 10月 08日
成田理俊さんのステンレスプレート
世田谷 プリズム 2009年9月
群馬県で制作されている成田理俊さんのステンレスのプレート。径13センチで見込みが緩やかに丸くなっています。一見するとアルミのような色合いに見えますが、ステンレス製。ステンレスを食器としてこのように表現するのは初めて目にしました。手に持つとしっかりした剛性で変形することはありません。ステンレスの板をコークスで熱し、たたいて成形、その後、酸で処理しているのだそうです。日常目にするステンレス製品はヘアラインや鏡面仕上げのものが多いですが、このプレートはステンレスの表面が浅く酸化した表情をしています。本来、錆びないように作られた合金が見せる斑な皮膜の様は、さながら宇宙空間で撮影されたクールな銀色の月のように見えます。
※成田さんは10月に各所の展示イベントに参加されるようです(ブログ参照)
by sora_hikari | 2009-10-08 23:44 | 成田理俊さん