2009年 08月 08日
上野雄次×喜多村光史 「器と花」 @ さる山










元麻布のさる山で開催されている上野雄次さんと喜多村光史さんの「器と花」展へ行ってきました。花道家の上野さんと器作家の喜多村さんのコラボレーション展示です。上野さんがイメージスケッチした花器の提案に沿って、喜多村さんなりに咀嚼をして器を作り、それを合わせた「はないけ」を展示しています。喜多村さんの白い器に活けられた花は、ひと花、ひと草だけとさりげなく、そして印象の残る存在を見せています。それはまるで花器から空間に向かって、ひと筆だけ線を走らせた書を見るような感覚でした。お互いが強さを求めず、引き合うことでひとつのまとまりを作っているようです。上野さんは流派に捉われない花道家。時には花を活ける様そのものを衆客の前でライブパフォーマンスされているそうです。その風貌から舞踏家のようにも見えますが、20歳のころから花を活けておられるそうです。当初は流派のなかで花活けを学び、そして自らの表現活動として個人の花道家を名乗っておられるそうです。花に「道」と付くこと、それは自身の哲学であり、死生観でもあるとのお話でした。暮らしのなかでの花であると同時に、何かを伝えようとする「はないけ」なのかもしれません。
上野雄次×喜多村光史 「器と花」
2009年8月8日(土)~13日(木)
13:00~18:00
さる山 (東京・元麻布) ホームページ
※上野雄次さんのホームページ
by sora_hikari | 2009-08-08 23:11 | 喜多村光史さん