2025年 11月 18日
「岩佐昌昭展 禅の道」4日目-2






「岩佐昌昭展 禅の道」の4日目-2。
茶禅一味。
オンラインストアがオープンしました。岩佐昌昭さんが映し出す禅の世界をどうぞご堪能ください。
【岩佐昌昭展オンラインストア】
販売期間:11月18日(火)20時~11月22日(土)21時まで
岩佐昌昭展 禅の道
The Way of Zen
2025年11月15日(土)~22日(土)
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6
経歴
1979年 愛媛県生まれ
2004年 備前陶芸センターを修了後、窯元に勤務
2007年 小川顕三氏の元で修業(4年間)
2012年 岐阜県臨済宗の寺で修行
2013年 島根県出雲市に築窯
2025年 同地で徳雲寺の住職をしながら陶芸を行う
解説
岩佐昌昭さんは禅宗の僧侶です。島根県出雲市にある、元禄時代から三百年以上続く臨済宗の寺院・徳雲寺の住職であり、同時に陶芸家としても活動されています。
臨済宗は、座禅によって心を磨き悟りを目指す仏教の一派。開祖・栄西は鎌倉時代に中国から茶の種を持ち帰り、日本に喫茶の文化を広めたことでも知られています。「禅」と「お茶」、そして「仏門」──その深いつながりの中に、岩佐昌昭さんの表現世界があります。
岩佐さんが手がける陶胎漆器は、幽玄な世界観を宿し、長谷川等伯の《松林図屏風》に通じる禅の思想や水墨画の美学と深く響き合います。なかでも「余白」を重んじた造形は、禅の精神そのものを映すようです。茶の湯の器に通底する「わび・さび」や「間と空」にも共通する、足りないものを尊ぶ心。そこには、禅の修行における精神統一と同じ、静かな集中と祈りの時間が流れています。
陶胎に漆を施すとき、岩佐さんはどのような心象風景を描こうとしているのでしょう。禅語の「如意(にょい)」は「意の如く」、思うままになるという意味ですが、ここでいう「意」とは我欲ではなく、自他の境界を超えた、森羅万象に通じる仏の心を指します。心を澄まし、物事に動じない穏やかな境地──思考や自我を捨て、本来の自分と向き合うこと。日常のあらゆる瞬間をそのままに受け止め、無心で生きることを目指すのです。
岩佐さんの作品に見られる幽玄な自然観、そして朽ちゆくものへのまなざし。それは、外形の美を超えて、自らを省みる「禅の道」そのものといえるでしょう。今回、当店では初めてのご紹介となります。どうぞ会場で手にとって、岩佐昌昭さんの作品に込められた思想と祈りのかたちを感じてください。店主


# by sora_hikari | 2025-11-18 20:00 | 岩佐昌昭展
















