「安永頼山展 枯木立の萌芽」2月21日(土)より

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2月21日(土)から始まる「安永頼山展 枯木立の萌芽」の出品物です。

安永頼山さんによる白磁壷。今展の唐津の中にあって、ぐっとくる存在です。一見おだやかで、声高に主張することのない佇まい。しかし近づくほどに、その静けさの奥にある強度に胸を衝かれます。

なにゆえに白磁?と思う事なかれ。唐津の原点を辿れば、磁器生産に携わった朝鮮陶工の存在に行き着きますし、さらに時代が下れば、有田における磁器へと展開していく歴史があります。古唐津の底流には、李朝白磁、そして日本最初期の磁器へと連なる系譜が確かに流れています。その文脈に立てば、安永さんが白磁を手がけることは、むしろ自然な帰結とも言えるでしょう。

とはいえ、歴史をなぞることと、かたちを生み出すことは別の問題です。この壷は、ただ端正なだけの白磁ではありません。わずかに青みを帯びた柔らかな肌には、土味を思わせる細かな鉄点が散り、釉の溜まりやほのかな流れが景色をつくっています。肩は豊かに張りながらも、胴から裾へとかけてすっと引き締まり、凛とした緊張感を保つ。唐津茶碗にも通じる、どこか「枯れ」を含んだ質感が、この磁肌に宿っています。

枯れているのに、死んではいない。むしろ内側に静かな萌芽を秘めているかのような気配。今展のテーマである「枯木立の萌芽」は、この白磁にも重なります。白という無垢の色の奥に、歴史と記憶、そして作り手自身の現在が層を成して潜んでいる。静かであることの強さ。削ぎ落とすことで立ち現れる、芯のかたち。

この白磁壷は、唐津という土地の時間を透過しながら、安永頼山という作り手の現在形を、確かにここに示しているのです。

安永頼山展 枯木立の萌芽
2026年2月21日(土)~28日(土)
作家在廊日 2月21日 
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

経歴
1970年 島根県益田市生まれ
2001年 田中佐次郎氏に師事
2003年 藤ノ木土平氏に師事
2008年 登り窯を築窯し独立
2013年 田中佐次郎氏命名の「頼山」に改名
2025年 現在、佐賀県唐津市北波多にて制作

解説
古唐津発祥の地・唐津市北波多で作陶する安永頼山さん。本展では唐津の王道とも言える無地唐津、絵唐津を主軸に据えながら、掛け分けや黒唐津、さらには歴史的文脈から再解釈した白磁にも挑戦しています。伝統に深く根ざしつつ、その本質を見つめ直し、新たな表現へと踏み出した意欲的な内容となりました。

安永さんは唐津を「晩秋から初冬の枯木立」にたとえます。それは枯れ果てた景色ではなく、秋に葉を落とし、冬を耐え、春に再び芽吹くための静かな準備の時間。制作にあたっては、唐津焼の侘びた風情の中に、瑞々しい生命力や次の季節への予感をそっと潜ませることを大切にしていると語ります。潤いと温もりを感じさせる柔らかな肌、高台に現れる豊かで力強い土味――それこそが今回もっとも感じ取ってほしい見どころです。

古唐津は、華やかな装飾や鮮やかな色彩とは無縁で、朽ち葉のように枯れた風合いを湛えています。それでもなお人々に愛され続けてきた理由は、質素なものに趣を見いだす「侘び」、時の移ろいに深みを感じる「寂」という、日本人特有の美意識に通じるからでしょう。

しかしその魅力は、知識だけで理解されるものではありません。自然との共生を尊ぶ心、古刹や古道に触れたときの郷愁、形の背後から立ちのぼる情感。和歌の時代から受け継がれてきた、間接的に自然や感情を捉える感性が、私たちの内奥に息づいているのです。

焼き物を見ることは、形や色を味わうだけでなく、行間を読むように背景を感じ取る行為でもあります。茶盌は茶を喫する道具であると同時に、心を静かに高揚させる存在でもあります。安永頼山さんの唐津に触れ、その奥に宿る生命の気配を、ぜひ会場で実感してください。店主

「安永頼山展  枯木立の萌芽」2月21日(土)より_d0087761_18002605.jpg「安永頼山展  枯木立の萌芽」2月21日(土)より_d0087761_18002908.jpg


# by sora_hikari | 2026-02-18 19:23 | 安永頼山2026

「安永頼山展 枯木立の萌芽」2月21日(土)より

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2月21日(土)から始まる「安永頼山展 枯木立の萌芽」の出品物です。

安永頼山さんといえば茶陶の印象が強い作家ですが、今展では日々の料理を引き立てる食器も充実しています。楚々とした筆致で草文をあしらった絵唐津の鉢や向付は、余白を大切にした伸びやかな景色が魅力。素朴な土味の中に凛とした気配が宿り、料理をやわらかく受け止めます。一方、淡い緑を湛えた白磁の皿は、しっとりとした釉調が美しく、静かな存在感を放ちます。ほのかな揺らぎを残す縁取りが、盛り付けにさりげない表情を添えてくれるでしょう。いずれも組み物ではなく、単品でお選びいただけます。プロのお料理屋さんやご家庭の食卓の一皿に、さりげない余韻をもたらす器たちです。

写真順に
66)絵唐津馬盥鉢
65)絵唐津三方鉢
69)絵唐津六寸皿
77)絵唐津四方向付
12)絵唐津向付
74)絵唐津八角小鉢
71)絵唐津輪花向付
84)白磁向付
83)白磁木瓜向付
81)白磁蓮形銘々皿

安永頼山展 枯木立の萌芽
2026年2月21日(土)~28日(土)
作家在廊日 2月21日 
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

経歴
1970年 島根県益田市生まれ
2001年 田中佐次郎氏に師事
2003年 藤ノ木土平氏に師事
2008年 登り窯を築窯し独立
2013年 田中佐次郎氏命名の「頼山」に改名
2025年 現在、佐賀県唐津市北波多にて制作

解説
古唐津発祥の地・唐津市北波多で作陶する安永頼山さん。本展では唐津の王道とも言える無地唐津、絵唐津を主軸に据えながら、掛け分けや黒唐津、さらには歴史的文脈から再解釈した白磁にも挑戦しています。伝統に深く根ざしつつ、その本質を見つめ直し、新たな表現へと踏み出した意欲的な内容となりました。

安永さんは唐津を「晩秋から初冬の枯木立」にたとえます。それは枯れ果てた景色ではなく、秋に葉を落とし、冬を耐え、春に再び芽吹くための静かな準備の時間。制作にあたっては、唐津焼の侘びた風情の中に、瑞々しい生命力や次の季節への予感をそっと潜ませることを大切にしていると語ります。潤いと温もりを感じさせる柔らかな肌、高台に現れる豊かで力強い土味――それこそが今回もっとも感じ取ってほしい見どころです。

古唐津は、華やかな装飾や鮮やかな色彩とは無縁で、朽ち葉のように枯れた風合いを湛えています。それでもなお人々に愛され続けてきた理由は、質素なものに趣を見いだす「侘び」、時の移ろいに深みを感じる「寂」という、日本人特有の美意識に通じるからでしょう。

しかしその魅力は、知識だけで理解されるものではありません。自然との共生を尊ぶ心、古刹や古道に触れたときの郷愁、形の背後から立ちのぼる情感。和歌の時代から受け継がれてきた、間接的に自然や感情を捉える感性が、私たちの内奥に息づいているのです。

焼き物を見ることは、形や色を味わうだけでなく、行間を読むように背景を感じ取る行為でもあります。茶盌は茶を喫する道具であると同時に、心を静かに高揚させる存在でもあります。安永頼山さんの唐津に触れ、その奥に宿る生命の気配を、ぜひ会場で実感してください。店主

「安永頼山展  枯木立の萌芽」2月21日(土)より_d0087761_18002605.jpg「安永頼山展  枯木立の萌芽」2月21日(土)より_d0087761_18002908.jpg


# by sora_hikari | 2026-02-17 18:00 | 安永頼山2026

「安永頼山展 枯木立の萌芽」2月21日(土)より

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2月21日(土)から始まる「安永頼山展 枯木立の萌芽」の出品物です。

枯木のごとき佇まい。色は尽きたかに見えて、なお内に火を抱く。

ひと碗は絵唐津。かすれた筆の痕が、風の通い道をつくる。

もうひと碗は皮鯨。焼け肌の陰影に、歳月の深みが沈む。

枯れて、なお萌す。冬木立の奥に潜む、かすかな芽吹きの気配。静かなる強さが、そこにあります。

絵唐津茶盌 W12.5/H7.6cm
皮鯨茶盌 W12.7/H7.9cm

安永頼山展 枯木立の萌芽
2026年2月21日(土)~28日(土)
作家在廊日 2月21日 
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

経歴
1970年 島根県益田市生まれ
2001年 田中佐次郎氏に師事
2003年 藤ノ木土平氏に師事
2008年 登り窯を築窯し独立
2013年 田中佐次郎氏命名の「頼山」に改名
2025年 現在、佐賀県唐津市北波多にて制作

解説
古唐津発祥の地・唐津市北波多で作陶する安永頼山さん。本展では唐津の王道とも言える無地唐津、絵唐津を主軸に据えながら、掛け分けや黒唐津、さらには歴史的文脈から再解釈した白磁にも挑戦しています。伝統に深く根ざしつつ、その本質を見つめ直し、新たな表現へと踏み出した意欲的な内容となりました。

安永さんは唐津を「晩秋から初冬の枯木立」にたとえます。それは枯れ果てた景色ではなく、秋に葉を落とし、冬を耐え、春に再び芽吹くための静かな準備の時間。制作にあたっては、唐津焼の侘びた風情の中に、瑞々しい生命力や次の季節への予感をそっと潜ませることを大切にしていると語ります。潤いと温もりを感じさせる柔らかな肌、高台に現れる豊かで力強い土味――それこそが今回もっとも感じ取ってほしい見どころです。

古唐津は、華やかな装飾や鮮やかな色彩とは無縁で、朽ち葉のように枯れた風合いを湛えています。それでもなお人々に愛され続けてきた理由は、質素なものに趣を見いだす「侘び」、時の移ろいに深みを感じる「寂」という、日本人特有の美意識に通じるからでしょう。

しかしその魅力は、知識だけで理解されるものではありません。自然との共生を尊ぶ心、古刹や古道に触れたときの郷愁、形の背後から立ちのぼる情感。和歌の時代から受け継がれてきた、間接的に自然や感情を捉える感性が、私たちの内奥に息づいているのです。

焼き物を見ることは、形や色を味わうだけでなく、行間を読むように背景を感じ取る行為でもあります。茶盌は茶を喫する道具であると同時に、心を静かに高揚させる存在でもあります。安永頼山さんの唐津に触れ、その奥に宿る生命の気配を、ぜひ会場で実感してください。店主

「安永頼山展  枯木立の萌芽」2月21日(土)より_d0087761_18002605.jpg「安永頼山展  枯木立の萌芽」2月21日(土)より_d0087761_18002908.jpg


# by sora_hikari | 2026-02-16 18:00 | 安永頼山2026

「安永頼山展 枯木立の萌芽」開催のお知らせ

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2月21日(土)~28日(土)に開催する「安永頼山展 枯木立の萌芽」のご案内です。

古唐津発祥の地・唐津市北波多で作陶する安永頼山さん。本展では唐津の王道とも言える無地唐津、絵唐津を主軸に据えながら、掛け分けや黒唐津、さらには歴史的文脈から再解釈した白磁にも挑戦しています。伝統に深く根ざしつつ、その本質を見つめ直し、新たな表現へと踏み出した意欲的な内容となりました。

安永さんは唐津を「晩秋から初冬の枯木立」にたとえます。それは枯れ果てた景色ではなく、秋に葉を落とし、冬を耐え、春に再び芽吹くための静かな準備の時間。制作にあたっては、唐津焼の侘びた風情の中に、瑞々しい生命力や次の季節への予感をそっと潜ませることを大切にしていると語ります。潤いと温もりを感じさせる柔らかな肌、高台に現れる豊かで力強い土味――それこそが今回もっとも感じ取ってほしい見どころです。

古唐津は、華やかな装飾や鮮やかな色彩とは無縁で、朽ち葉のように枯れた風合いを湛えています。それでもなお人々に愛され続けてきた理由は、質素なものに趣を見いだす「侘び」、時の移ろいに深みを感じる「寂」という、日本人特有の美意識に通じるからでしょう。

しかしその魅力は、知識だけで理解されるものではありません。自然との共生を尊ぶ心、古刹や古道に触れたときの郷愁、形の背後から立ちのぼる情感。和歌の時代から受け継がれてきた、間接的に自然や感情を捉える感性が、私たちの内奥に息づいているのです。

焼き物を見ることは、形や色を味わうだけでなく、行間を読むように背景を感じ取る行為でもあります。茶盌は茶を喫する道具であると同時に、心を静かに高揚させる存在でもあります。安永頼山さんの唐津に触れ、その奥に宿る生命の気配を、ぜひ会場で実感してください。店主

安永頼山展 枯木立の萌芽
2026年2月21日(土)~28日(土)
作家在廊日 2月21日 
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

経歴
1970年 島根県益田市生まれ
2001年 田中佐次郎氏に師事
2003年 藤ノ木土平氏に師事
2008年 登り窯を築窯し独立
2013年 田中佐次郎氏命名の「頼山」に改名
2025年 現在、佐賀県唐津市北波多にて制作

写真作品
唐津茶盌 径14.8/高さ7.9cm

「安永頼山展  枯木立の萌芽」開催のお知らせ_d0087761_18002605.jpg「安永頼山展  枯木立の萌芽」開催のお知らせ_d0087761_18002908.jpg


# by sora_hikari | 2026-02-14 21:00 | 安永頼山2026

「生嶋花 展 花容夢衣」ありがとうございました

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生嶋花 展 花容夢衣」は本日終了しました。会期中ご来店くださいました皆様、ネットを通じてお選びくださいました皆様に心より御礼申し上げます。尚、オンラインストアは、明日2月15日(日曜)の20時までご利用いただけますので、お見逃しの方はどうぞご覧ください。

写真は、岐阜県多治見市にある生嶋花さんの工房風景です。共同工房の一角で黙々と制作に向き合う姿には、確かな覚悟が感じられます。意識の高さは言葉ではなく、制作の痕跡にこそ表れています。その佇まいに浮ついたところはありません。今回が初個展とは思えないほど、ご自身の意思と造形世界が強く結びついています。言行一致ならぬ「人業一致」とでも言いましょうか。生き方と作品が矛盾なく響き合い、心と技がひとつに結ばれている。その在り方が、作品の気高さとなって静かに立ち上がります。本展も業界の注目を集め、有望な新人であることを改めて印象づけました。筋がいい。その一言に尽きる、確かな資質です。初個展の場として弊店を選んでいただけましたことを光栄に思います。お手元にお届けしました作品が、皆様の日々の暮らしと心を豊かに彩ることを願っております。この度は誠にありがとうございました。

生嶋花展オンラインストア
販売期間:2月15日(日)20時まで

生嶋 花 展 花容夢衣
2026年2月7日(土)~14日(土)
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6

経歴
1997年 茨城県生まれ、神奈川県相模原市で育つ
2019年 武蔵野美術大学工芸工業デザイン木工専攻修了
2019年 長野県立上松技術専門校で木工を学ぶ
2020年 家具製作会社に勤務
2025年 多治見市陶磁器意匠研究所修了
2026年 現在、岐阜県多治見市で制作

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# by sora_hikari | 2026-02-14 17:00 | 生嶋花展