「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」1/25より

1月25日(土)から始まる「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」の出品物のご紹介です。

日高伸治さん(岡山県備前市)が取り組むのは古い時代のベトナム陶磁です。安南=ベトナム陶磁は江戸期の茶人に好まれ、白磁、染付、赤絵などがありますが、特に絞り手と呼ばれる滲んだ呉須が知られています。今回、日高さんが目を向けたのは、染付の安南以前の時代にあたるベトナム李朝時代です。長らく中国支配下にあったベトナムですが、唐代末に独立傾向が強まり、独立王朝の李朝(大越国)が生まれると、陶磁器も中国の影響から徐々に独自の様式が芽生え始めます。そのような転換期にフォーカスした白磁を日高さんは捉えようとしています。写真は、李朝期(11~12世紀)の白磁刻花蓮弁文六耳壷と白磁蓮華座形器台です。純度を上げる一歩手前の甘手の白が柔らくて美しいです。また炭化花瓶のような焼き締めも東南アジア全域で長く作られています。

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石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展 
中国・安南・朝鮮 古陶磁アンソロジー
2020年 1月25日(土)~2月2日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時 
作家在廊日 1月25日・26日
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

石黒剛一郎
1977年 愛知県生まれ
2000年 東京電機大学物質工学修了
2005年 瀬戸窯業高校陶芸科 修了
2008年 瀬戸市にて独立
2020年 現在岐阜県多治見市在住

日高伸治
1972年 愛知県豊田市生まれ
1997年 東京芸大大学院油画修了
2011年 愛知県立窯業高等技術校修了
2011年 岐阜県瑞浪市にて独立
2020 年 現在岡山県備前市在住

高木剛
1978年 鹿児島県生まれ
1998年 山梨県で陶芸を学ぶ
2002年 東京江東区でにて制作を始める
2012年 韓国青松白磁窯にて研修
2020年 現在京都市右京区在住

「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」1/25より_d0087761_12544728.jpg「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」1/25より_d0087761_12545776.jpg


# by sora_hikari | 2020-01-22 11:59 | 石黒剛一郎・日高伸治・高木剛展

「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」1/25より

1月25日(土)から始まる「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」の出品物のご紹介です。

石黒剛一郎さん(岐阜県多治見市)の出品作は青瓷と白瓷が中心です。中国宋代の青瓷と白瓷に基づいた器。特に青瓷は玉や翡翠を彷彿させ皇帝にも愛された格の高いものでした。元々は灰に含まれる微量の鉄分が還元炎で発色しますが、その温度帯は狭く不安定でコントロールの難しい釉調です。石黒さんのこれを見ると、青磁の最高峰とされる汝窯青瓷を意識しているようです。石黒さんの品格のある青瓷と白瓷をどうぞ実際に手に取ってみて下さい。

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石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展 
中国・安南・朝鮮 古陶磁アンソロジー
2020年 1月25日(土)~2月2日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時 
作家在廊日 1月25日・26日
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

石黒剛一郎
1977年 愛知県生まれ
2000年 東京電機大学物質工学修了
2005年 瀬戸窯業高校陶芸科 修了
2008年 瀬戸市にて独立
2020年 現在岐阜県多治見市在住

日高伸治
1972年 愛知県豊田市生まれ
1997年 東京芸大大学院油画修了
2011年 愛知県立窯業高等技術校修了
2011年 岐阜県瑞浪市にて独立
2020 年 現在岡山県備前市在住

高木剛
1978年 鹿児島県生まれ
1998年 山梨県で陶芸を学ぶ
2002年 東京江東区でにて制作を始める
2012年 韓国青松白磁窯にて研修
2020年 現在京都市右京区在住

「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」1/25より_d0087761_12544728.jpg「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」1/25より_d0087761_12545776.jpg


# by sora_hikari | 2020-01-21 18:00 | 石黒剛一郎・日高伸治・高木剛展

「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展」開催のご案内

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1月25日(土)から2月2日(日)に開催する「石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展 中国・安南・朝鮮 古陶磁アンソロジー」のご案内です。

中国青磁や白磁の石黒剛一郎さん、安南(ベトナム)陶磁の日高伸治さん、朝鮮粉青沙器や白磁の高木剛さん。出自も活動地域も異なりますが、アジアの古陶磁に取り組む三人の展覧会を企画しました。興味深いのは三人共に古典的な器に近づきながら、発表の軸足が伝統的焼き物の流通側ではなく、暮らしの器を扱う側に置かれていることです。皆、クラフトフェアやライフスタイル系ショップでの発表経験があり、生活に近い器から遡行するように古典とクロスオーバーしているのです。生活工芸がSNSなどを通じてさらに一般に拡散する一方、彼らのように古典的な保守領域に向かう意識はどこに在るのか。時代の揺り戻し、あるいはジャンルの融合。なにゆえに古陶磁を問うのか。生活寄りの市場はこの動向に反応するのか。そこを紐解きたくて三人にお願いしました。お互いが共鳴し合うアンソロージとなるはずです。どうぞご高覧ください。店主

石黒剛一郎
1977年 愛知県生まれ
2000年 東京電機大学物質工学修了
2005年 瀬戸窯業高校陶芸科 修了
2008年 瀬戸市にて独立
2020年 現在岐阜県多治見市在住

日高伸治
1972年 愛知県豊田市生まれ
1997年 東京芸大大学院油画修了
2011年 愛知県立窯業高等技術校修了
2011年 岐阜県瑞浪市にて独立
2020 年 現在岡山県備前市在住

高木剛
1978年 鹿児島県生まれ
1998年 山梨県で陶芸を学ぶ
2002年 東京江東区でにて制作を始める
2012年 韓国青松白磁窯にて研修
2020年 現在京都市右京区在住


石黒剛一郎・日高伸治・高木剛 三人展 
中国・安南・朝鮮 古陶磁アンソロジー
2020年 1月25日(土)~2月2日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時 
作家在廊日 1月25日・26日
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

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# by sora_hikari | 2020-01-20 13:03 | 石黒剛一郎・日高伸治・高木剛展

「東 亨 展 ペルーへの手紙」ありがとうございました

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東 亨 展 ペルーへの手紙」は本日終了しました。会期中ご来店下さいました皆様に厚く御礼申し上げます。

東さんは1988年生れですから、現在31歳。まだ若手作家です。しかしお話すると落ち着いた物腰で、自分の作るものに対して、きちんとした思考と言葉を持っていることに感心します。時に観念的な考えになりますが、いろいろな話を聞くと、概ね自分の作った作品がどう人や社会と繋がるかという考えが通底しているように思います。彼は現在、知的障害者のアート活動を積極的に支援する福祉法人アトリエインカーブにも勤務しており、その仕事を通して人がものを作る動機の根本に触れる機会が多いのだと思います。例えば、人の中に潜む作為以前に存在する意識、それは材料側から触発される手触りだったり、色だったり、反復する動きだったり。そんな現実を前にして、自分自身の作るモノへの問い掛けも自ずと沸き起こってくるのでしょう。外形的な魅力のみならず、それを裏付ける概念を言葉にしようとする東さんは、今の時代には貴重な存在だと思います。

どうぞこれからも東亨さんの活動にご注目ください。お持ち帰り頂きました東さんの作品が皆様の意識を高め、刺激しますことを願っております。この度はありがとうございました。

# by sora_hikari | 2020-01-19 20:35 | 東亨2020

「東 亨 展 ペルーへの手紙」8日目

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東 亨 展 ペルーへの手紙」の会期は明日1/19(日曜)の17時で終了します。

今は古道具坂田さんの美意識の延長上にあるアートピースを作る作家は多いと思います。前衛陶芸や美術工芸の領域とは一線を画し、生活道具の延長上に置かれるオブジェです。そのほとんどは抽象的な造形で、技巧や表現を主張するよりも、空間に同化するような佇まいをしています。それは環境音楽的と言いましょうか、そこに在りながら「なんでもない感」を表している(矛盾してますが)ものが多いように思います。それらの在り様は心地良くもあるけれど、今や時代との予定調和(ありがち)な印象も伴います。

東亨さんが作る「てっかり」と呼ぶ廃材オブジェも、俯瞰して見れば暮らしのアートピースの傍流にあたると思います。多くが見立てに近いアプローチです。しかし今回面白いのは、そんな東さんが古代ペルーの民俗遺物に触発された作品を発表したことです。これらの作品は2018年に弊店で個展を行った際に既に構想としてご自身が持っていたものでした。2年前にその話を聞いた際に「てっかり」のオブジェ然とした様相とのギャップに多少なりの驚きがあった訳ですが、自分の中の価値観を一旦ずらしてみたいという思いなのかと納得もしました。

東さんの中でペルー、南米の古代文明に対する関心は中学生の頃からあったそうですから、決して戦略的な思いでこれに取り組んだ訳ではないと思いますが、しかしここで何故そこを具現化するかについては、やはり時代との相対化を図ろうという心理も働いているように邪推しています。当時は尖鋭的であった価値が、やがて広まり一般化すると、もの作りをする人はそこから離れていく傾向があると思います。東さんが、あまり一般に知られていない古代ペルーの造形物に触発され、その引用をもって今の時代に提示しようとするものは何なのか。そこが今展の問い掛けであろうと思います。

ひと頃(例:生活工芸時代)、廃絶した自己表現や土着性が、いま再び各所、各作家から沸き起こっているのは面白い現象だと思います。それも皆んな若い人が伝統や古典をあらためて捉え直そうとする動きも散見されます。そこには作家自身が自覚しなくとも時代の鏡のように、そうなる「意味」が浮かび上がってきます。経済的にも社会的にも将来が不安定な時代だからこそ、深層に響く「象徴性」を造形物に求めようとする動向は、作り手の意識として必然性があるように思います。それが過去の美術分野と異なるのは、多くが顧客を個人対象とし、生活の延長上にあり、極めて限定的な個人アイコンを探し求めていることではないでしょうか。

上記は東さんの活動をミスリードし兼ねない考え方ですが、時代に迎合しない態度から生まれるもの、まだ見えぬ地平の先にあるものを、少し背伸びして見てみたい、そんな展覧会だと思います。事実、ご来店されるお客様も、まだ未定義なこれらの作品を固定観念なく受け入れようとする目の澄んだ方が多いのも特徴でしょう。今回の不思議感、異物感、抜け感のかっこ良さを伝えるには甚だ役不足ですが、わずかでもこの面白さが伝わればと思っております。会期はあと1日。夕方には東さんが搬出で再度ギャラリーに来る予定です。

写真は巻き貝。元はサバ缶。売約済み。錬金術師?いや坂田さん的かな、と思います。

東 亨 展 ペルーへの手紙
2020年1月11日(土)~19日(日)
営業時間 11時~18時 
最終日は17時まで
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6 地図

プロフィール
1988年   三重県生まれ
2011年   大阪芸術大学金属工芸コース修了
2011~14年 同大学にて助手
2015年~  社会福祉法人に勤務
2020年   現在、大阪府堺市在住

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# by sora_hikari | 2020-01-18 17:33 | 東亨2020