「太田修嗣展 坐辺の礼具」開催のご案内

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5月23日(土)~30日(土)に開催する「太田修嗣展 坐辺の礼具」のご案内です。

正月に神社へ詣で、節句に供え物をし、折々の節気に季節を感じる。特別な行事に限らず、日々の食事の前に手を合わせ感謝を述べることもまた、私たちの暮らしに根付いた営みです。それらは決して特別なことではなく、誰しもの「坐辺」にある静かな儀礼と言えるでしょう。食を支える器は、生命を繋ぐ道具でもあります。そこには神へ捧げる祈りと日々を生きる実感とが重なります。太田修嗣さんの漆器には、そうした行為に寄り添う静けさと、内に秘めた力強さが宿っています。

太田さんは木に添い、素材に耳を澄ませながら制作を続けてきました。我を一歩外に置き、木の声に従う。その姿勢が、ものづくりにおける謙譲の心を支えています。産地に見られるような分業制ではなく、木の仕入れからろくろ、指物、刳り物、下塗りから上塗りまでを一貫して手がける仕事は、一人の手の内に工程が結ばれることで、分業では得難い一体感を生み出しています。鑿の痕をあえて残した椀や盆は、漆に覆われながらもなお、木の息吹を伝えています。

表現性の強い江戸期の漆器よりも、室町以前の寺院に見られる古格ある漆器に惹かれるという太田さん。その簡素で謙虚な美しさは、脇役に徹しようとする姿勢と通底しています。工芸は作り手と使い手だけで完結するものではなく、そのあいだにある自然の恵みと祈りによって支えられているものです。太田さんの漆器には、木霊の声が微かに響いているかのようです。日々の坐辺に静かに寄り添う「礼具」としての在り方を、ぜひ会場にてご覧ください。店主

太田修嗣展 坐辺の礼具
2026年5月23日(土)~30日(土)
作家在廊日5月23日 
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

経歴
1949年 愛媛県松山市生まれ
1981年 鎌倉・呂修庵にて塗師の仕事を始める
1983年 村井養作氏に師事 蒔絵や変り塗りを学ぶ
1987年 神奈川県厚木市にて独立
    ろくろ・指物・刳物一貫制作の工房を開く
1994年 愛媛県広田村(現・砥部町)に移転
2026年 現在 同地にて制作

写真作品
表面)
洗朱根来ヘギ蓋三段重箱 幅25/奥行17/高さ20cm
宛名面)
梻高台盤 径43/高さ11cm
洗朱根来高台盆 径20/高さ8cm
洗朱根来ハツリ大皿 18角/高さ2.5cm
掛花入 長さ57/径3cm
沢栗高台盆 径21/高さ8cm

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# by sora_hikari | 2026-05-17 07:16 | 太田修嗣展2026

「梶原靖元展 唐津ぬらりひょん」ありがとうございました

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梶原靖元展 唐津ぬらりひょん」は本日終了しました。会期中ご来店くださいました皆様、ネットを通じてお選びくださいました皆様に心より御礼申し上げます。

「わずか数時間で薪窯を焚き終え、それでいてしっかり焼き締める作家がいるらしい」――そんな話を耳にしたのは、もう20年以上前のことでした。実際にお会いして話を伺うと、400年前の合理性と実践に根ざした土づくりや窯焚きの考え方を知り、それまで抱いていた焼き物の常識が静かに覆されるような感覚を覚えたものです。

その実践から立ち上がった古唐津の仕事を、そのまま時代や市場に寄せて展開していけば、唐津の作家として、もっとわかりやすい評価や安定も得られたのかもしれません。けれど梶原さんは、世間の期待を軽やかにかわすように、ひとところに留まることなく、その時々の関心に従って焼き物に向き合ってこられました。経済や評価に強く寄りかかることなく、自分の歩幅で歩み続けてきた作家、という印象があります。

ある人には変わり者に映り、ある人には求道者のように映るかもしれません。ただ、その飄々とした在り方と、焼き物に対する揺るぎない姿勢は、近年、日本だけでなく中国をはじめ海外の作家たちにも影響を与え、共感するお客様も増えてきました。通じるものは、通じるものだなと、そんなことを、今展を終えてあらためて感じています。

梶原さんの焼き物の在り方にご賛同くださいました皆様にあらためて感謝申し上げます。

【梶原靖元展オンラインストア】
販売期間:5月16日(土)20時迄

梶原靖元展 唐津ぬらりひょん
2026年5月9日(土)~16日(土)
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

経歴
1962年 佐賀県伊万里市生まれ
1980年 唐津焼太閤三ノ丸窯に弟子入り
1986年 京都 平安陶苑にてクラフトを習う
1989年 大丸北峰氏に師事して煎茶道具を習う
1997年 佐賀県唐津市相知町に穴窯築窯
2026年 現在、唐津市相知町佐里にて作陶

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# by sora_hikari | 2026-05-16 17:00 | 梶原靖元展2026

「梶原靖元展 唐津ぬらりひょん」7日目

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戴いた蓮もちを梶原さんの雲泥小皿に載せて。茶杯も雲泥。

一見すると堅手にも見えますが、韓国の雲岱里(ウンデリ)をもじった「雲泥(ウンデイ)」とのこと。磁器に薄く化粧土が掛けられており、堅手というより粉引に相当します。また小皿も茶杯もろくろではなく、板起こし(たたら)ゆえの、輪郭の定まらぬ歪さがいいです。化粧土の揺らぐ地味な曇り空の色合いもまた雲泥の名に相応しいでしょう。

【梶原靖元展オンラインストア】
販売期間:5月16日(土)20時迄

梶原靖元展 唐津ぬらりひょん
2026年5月9日(土)~16日(土)
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

経歴
1962年 佐賀県伊万里市生まれ
1980年 唐津焼太閤三ノ丸窯に弟子入り
1986年 京都 平安陶苑にてクラフトを習う
1989年 大丸北峰氏に師事して煎茶道具を習う
1997年 佐賀県唐津市相知町に穴窯築窯
2026年 現在、唐津市相知町佐里にて作陶

解説
唐津の奇才、梶原靖元さんによる五回目の展示会を開催いたします。古唐津の定説に疑問を投げかけ、かつての陶工たちが実践していた土作りや窯焚きの方法を丹念に研究し、その原理に立ち返ることで当時の姿を現代に再現してきた梶原さん。周囲の評価に左右されることなく、自らの仮説を信じ、行動によって結果を導き出すその姿勢は、一貫して変わることがありません。

しかしその歩みは、ひとつの成果に安住することを良しとしません。古唐津の再現が高く評価されるや否や、その関心は源流である韓国や中国の古陶へと広がり、さらには日本各地の土を用いた制作や、軽やかな絵付けの磁器へと展開していきます。何かを掴んだと思えば、次の瞬間にはするりと手放し、また新たな探求へと向かう。まるで妖怪ぬらりひょんのように、気づけば別の場所に現れ、こちらの思考をすり抜けていくかのようです。

その捉えどころのなさこそが、梶原さんの創作の本質なのかもしれません。本展では、京都での修業時代に培われた経験を背景に、煎茶道具を中心とした作品群が並びます。過剰な造形や装飾を排した器は一見素朴でありながら、素材と焼成の必然から立ち上がる確かな存在感を宿しています。その器は完成された様式を示すというよりも、むしろ見る側の感性を静かに試す存在です。

かつて焼き損ないとされた碗に侘びの美を見出したように、私たちはそこに何を見出すのか。作品の背後にある思想や過程に思いを巡らせることで、新たな視点が立ち現れてくるでしょう。絶えず更新され続ける梶原靖元という作家の現在地。本展が、その思考と実践に触れる機会となれば幸いです。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。店主

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# by sora_hikari | 2026-05-15 18:00 | 梶原靖元展2026

「梶原靖元展 唐津ぬらりひょん」6日目

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涼炉に付属した灯明皿にサラダ油を入れて、紙(ティッシュ)の芯をつけて着火。ろうそくのように立ち上がる炎に心安らぎつつ、梶原さんの自家製のお茶でひとり茶時間を楽しみました。

【梶原靖元展オンラインストア】
販売期間:5月16日(土)20時迄

梶原靖元展 唐津ぬらりひょん
2026年5月9日(土)~16日(土)
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

経歴
1962年 佐賀県伊万里市生まれ
1980年 唐津焼太閤三ノ丸窯に弟子入り
1986年 京都 平安陶苑にてクラフトを習う
1989年 大丸北峰氏に師事して煎茶道具を習う
1997年 佐賀県唐津市相知町に穴窯築窯
2026年 現在、唐津市相知町佐里にて作陶

解説
唐津の奇才、梶原靖元さんによる五回目の展示会を開催いたします。古唐津の定説に疑問を投げかけ、かつての陶工たちが実践していた土作りや窯焚きの方法を丹念に研究し、その原理に立ち返ることで当時の姿を現代に再現してきた梶原さん。周囲の評価に左右されることなく、自らの仮説を信じ、行動によって結果を導き出すその姿勢は、一貫して変わることがありません。

しかしその歩みは、ひとつの成果に安住することを良しとしません。古唐津の再現が高く評価されるや否や、その関心は源流である韓国や中国の古陶へと広がり、さらには日本各地の土を用いた制作や、軽やかな絵付けの磁器へと展開していきます。何かを掴んだと思えば、次の瞬間にはするりと手放し、また新たな探求へと向かう。まるで妖怪ぬらりひょんのように、気づけば別の場所に現れ、こちらの思考をすり抜けていくかのようです。

その捉えどころのなさこそが、梶原さんの創作の本質なのかもしれません。本展では、京都での修業時代に培われた経験を背景に、煎茶道具を中心とした作品群が並びます。過剰な造形や装飾を排した器は一見素朴でありながら、素材と焼成の必然から立ち上がる確かな存在感を宿しています。その器は完成された様式を示すというよりも、むしろ見る側の感性を静かに試す存在です。

かつて焼き損ないとされた碗に侘びの美を見出したように、私たちはそこに何を見出すのか。作品の背後にある思想や過程に思いを巡らせることで、新たな視点が立ち現れてくるでしょう。絶えず更新され続ける梶原靖元という作家の現在地。本展が、その思考と実践に触れる機会となれば幸いです。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。店主

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# by sora_hikari | 2026-05-14 20:34 | 梶原靖元展2026

「梶原靖元展 唐津ぬらりひょん」5日目

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昨晩よりオンラインストアを公開しました。早速ご注文くださいました皆さまに御礼申し上げます。お品物は本日発送済みです。お届けまでの間しばらくお待ちください。

写真は、越州窯青磁を纏った蓮弁鉢。見込みには軽やかなタッチで、人物画が彫られています。これは唐代の胡人像か、李朝民画の引用かは聞きそびれましたが、軽妙な異人像が楽しいです。整い過ぎない手びねりの輪郭、青磁釉の淡い陰影。それらが相まって、この鉢に洒脱で親密な表情を与えています。今展の趣向に引き寄せるなら、急須を置く茶承としてお使いいただくのもよいかもしれません。茶の雫を受け止めながら、見込みの異人が現れる様子は、まるで茶席の中に小さな物語が立ち上がるようです。

【梶原靖元展オンラインストア】
販売期間:5月16日(土)20時迄

梶原靖元展 唐津ぬらりひょん
2026年5月9日(土)~16日(土)
営業時間 11時~18時 最終日は17時迄
ギャラリーうつわノート 埼玉県川越市小仙波町1-7-6

経歴
1962年 佐賀県伊万里市生まれ
1980年 唐津焼太閤三ノ丸窯に弟子入り
1986年 京都 平安陶苑にてクラフトを習う
1989年 大丸北峰氏に師事して煎茶道具を習う
1997年 佐賀県唐津市相知町に穴窯築窯
2026年 現在、唐津市相知町佐里にて作陶

解説
唐津の奇才、梶原靖元さんによる五回目の展示会を開催いたします。古唐津の定説に疑問を投げかけ、かつての陶工たちが実践していた土作りや窯焚きの方法を丹念に研究し、その原理に立ち返ることで当時の姿を現代に再現してきた梶原さん。周囲の評価に左右されることなく、自らの仮説を信じ、行動によって結果を導き出すその姿勢は、一貫して変わることがありません。

しかしその歩みは、ひとつの成果に安住することを良しとしません。古唐津の再現が高く評価されるや否や、その関心は源流である韓国や中国の古陶へと広がり、さらには日本各地の土を用いた制作や、軽やかな絵付けの磁器へと展開していきます。何かを掴んだと思えば、次の瞬間にはするりと手放し、また新たな探求へと向かう。まるで妖怪ぬらりひょんのように、気づけば別の場所に現れ、こちらの思考をすり抜けていくかのようです。

その捉えどころのなさこそが、梶原さんの創作の本質なのかもしれません。本展では、京都での修業時代に培われた経験を背景に、煎茶道具を中心とした作品群が並びます。過剰な造形や装飾を排した器は一見素朴でありながら、素材と焼成の必然から立ち上がる確かな存在感を宿しています。その器は完成された様式を示すというよりも、むしろ見る側の感性を静かに試す存在です。

かつて焼き損ないとされた碗に侘びの美を見出したように、私たちはそこに何を見出すのか。作品の背後にある思想や過程に思いを巡らせることで、新たな視点が立ち現れてくるでしょう。絶えず更新され続ける梶原靖元という作家の現在地。本展が、その思考と実践に触れる機会となれば幸いです。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。店主

「梶原靖元展 唐津ぬらりひょん」5日目_d0087761_18302628.jpg「梶原靖元展 唐津ぬらりひょん」5日目_d0087761_18303077.jpg

# by sora_hikari | 2026-05-13 18:00 | 梶原靖元展2026