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年末年始休みのご案内

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年末年始のご案内
12月28日(水)~1月5日(木)まで休業させていただきます。
年始は1月6日(金)より営業いたします。

営業カレンダー

by sora_hikari | 2011-12-27 23:13 | おしらせ

秋岡芳夫 展 @ 目黒区美術館

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目黒区美術館で開催されている「秋岡芳夫展」に行ってきました。デザイナー秋岡芳夫氏(1920-1997)を辿る展覧会。戦後間もない頃の工業製品のデザインから、晩年の木工品デザイン、地域活動、蒐集した道具の陳列までの流れを、モノの展示とともに、その思想にも触れることのできるスケッチや言葉も併せた内容になっています。秋岡さんと言えば、丸みを帯びた木工製品を思い浮かべ、スタイリッシュさよりも、どちらからと言うとヒューマンなクラフトデザイナーという印象を持っていました。しかし本展でその仕事の流れを追う事で、それだけに留まらないデザイナーであった事を痛感しました。日本がまだデザインという意識が確立していない時代から既に優れた工業製品のデザインを手がけると同時に、デザインを生業として確立するための契約項目の定型化や、デザインプロセスを会議で進める問題抽出と解決のスタイルの実践など、外形的なデザインだけでない根本から取り組んだ改革者であったことが伝わってきます。そしてやがて60~70年代の高度成長期には既に大量消費によるデザインに懐疑心を持ち、もっと地域や個人の暮らしに根差したモノとの関係性に目を向けはじめます。その意識が木工デザインや生活デザインといった仕事へと繋がっていったようです。モノと人とのより良き関係を象徴する「消費者よりも愛用者へ」や「手の復権」という言葉に表れていると思います。こういう流れを見ると、この展覧会は秋岡芳夫というデザイナーの偉業を振り返るだけでなく、むしろ現代の暮らしとモノづくりの関係を見つめる上で、とても啓発的な発信がされているのだと感じました。会場の順路最後にある部屋には、秋岡氏が当初手掛けていた童画や子供玩具のスケッチが公開されています。メインの仕事としてあまり知られていませんが、ここに人とのコミュニケーションを大切にする氏の原点を見る思いがしました。それは理屈だけではない、分かり易く伝えようとする目線の置きどころと表現力なのだと思います。この時代だからこそ、あらためて見直される秋岡芳夫氏の存在の意味が伝わってくる刺激のある展覧会でした。


秋岡芳夫展 ~モノへの思想と関係のデザイン~
2011年10月29日~12月25日
10:00~18:00
月曜休館
目黒区美術館 (東京・目黒) ホームページ
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※本展の図録の内容も充実しています(B5変形 220ページ 2500円)


by sora_hikari | 2011-12-23 01:52 | 見て歩き

升たか 作陶展 @ 桃居

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西麻布の桃居で開催されている升たかさんの個展に行ってきました。最終日のぎりぎりの時間であった為、片づけ途中の作品を見せて頂きましたが、やはりそこには、升たかさんが創り出した、独特の世界観のある器がありました。升たかさんは演劇の世界を経験した後、イラストレーターとして活動、それと並行して陶芸のお仕事もされている方です。そういうバックグランドがあるからでしょうか、さすがに絵の筆さばきは緻密で特有の物語を描き出しておられます。中国からイスラム文化までを彷彿させる未知の国。月の砂漠の歌にあるような不思議な夢の国です。そういった絵による表現の器と同時に、漆を使ったり、黒色だったりの素材の質感からアプローチした抽象表現的な器の軸も持っていらっしゃいます。升さんの作る器を手にじっと見ていると、その中に自分が引きこまれて行くような感覚があります。個展出品のものを全点見れなく残念ですが、むしろ1点1点のもつ升さんの作品の世界が際立つ貴重な体験となりました。


升たか 作陶展
2011年12月17日~22日
桃居 (東京・西麻布) ホームページ

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by sora_hikari | 2011-12-23 00:57 | 升たかさん

常設展示

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現在、常設展示期間となっております。
12月16日~27日迄 (水曜・木曜定休) 営業カレンダー

ご覧頂ける作家の器
安部太一、荒賀文成、小嶋亜創、加地学、寒川義雄、清水善行、田鶴濱守人、田村文宏、蝶野秀紀、松村英治、三笘修、宮岡麻衣子、山本忠正、吉田次朗、若杉聖子、野口悦士、服部竜也、大谷工作室、中野知昭、増田勉 (50音順 敬称略) 及び 古物

by sora_hikari | 2011-12-19 00:18 | おしらせ

大谷工作室 of the soul @ Zingaro

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中野ブロードウェイのZingaroで開催されている「大谷工作室 of the soul 」展に行ってきました。本展は、現代アーチスト・村上隆さんの主宰する4つのZingaroのうち、Hidari Zingaro(ひだり・じんがろ)、Oz Zingaro(おつ・じんがろ)、Kaikai Zingaro(かいかい・じんがろ)の3か所同時開催となっています。特に今回は初めて見る大型の陶像が多く、見応えのある内容です。4階のOz Zingaroでは、高さ2メートル以上ありそうな大型の陶像が迎えてくれます。3階のHidari Zingaroには、焼締めのクマ姉妹の頭像や白釉の大壷が目を引きます。そして2階のKaikai Zingaroのショーウィンドウには、本展のDMにも使われた像(大きな仔)など特徴ある3体が並んでいます。いずれの作品も粘土で造られ、窯で焼成されたヤキモノです。これだけのサイズになると、表情づくりや形の繋がりなどを保つのも難しいと思いますが、見事に大谷さんの世界観を表現されており、大谷さんのデッサン力を感じることができました。大谷工作室の造る造形物の魅力は、その表情やヤキモノの質感にもありますが、そういう外形の他に、誰もが寛容な気持ちになれる「大らかさ」が中心にあると思います。それは作品とともに、大谷さんご自身の人柄そのものです。今回、このような大きなステージだからこそ出来た大谷さんの「たましい的な」オーラが伝わってくる展示会です。

作品一覧
工房取材レポート
取材ムービー
レセプションの様子


大谷工作室 個展  ~of the soul たましい的な。~
2011年12月15日(木)~27日(火)
12:00~19:00
Hidari Zingaro / Oz Zingaro / Kaikai Zingaro (東京・中野ブロードウェイ内) 
ホームページ

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by sora_hikari | 2011-12-16 03:14 | 大谷工作室

R @ 西麻布

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西麻布にあるカフェ「R」に行ってきました。ここは、以前、骨董とカフェを営む「さかむら」のあった所です。その坂村さんが熊本に移転されることになって、その場を引き継いだのが、この「R」です。オーナーは滝本玲子さん。器を取り巻く手仕事の世界では良く知られた方です。時折り、器の展示会の際にお会いすることがあり、お顔は存じ上げているのですが、ある手仕事のお店の品揃えのコーディネートをされているとか、あるマルシェの企画をされているとか、あるいはお店のデザインをされているなどの話を間接的にお聞きするものの、その実際のお仕事のことは知らぬままにおりました。ただ、その人脈の広さや、選んでいる物のセンスの良さは、直接的でなくとも伝わってきておりました。それが今回、「R」を開店されたということですから、そこで出される珈琲やフードに関してもきっとこだわりのあるお店であろうと今回お伺いしてきました。今回は器展巡りのほんのひと時のお茶時間でしたが、やはり店内の落ち着いた雰囲気と深煎りの珈琲は格別でした。今度はもっとじっくりご本人と、いろいろなことをお話できればと思っています。南青山周辺にあるギャラリーや美術館(うつわ楓、DEES HALL、Sundries、東青山、根津美術館など)から麻布方面のギャラリー(桃居、MITATE、さる山など)までを繋ぐ拠点として、憩いのお店になるだろうと思います。


R
住所:東京都港区西麻布2-16-5
営業時間:12:00~21:00
定休日:日曜、月曜
ホームページ

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by sora_hikari | 2011-12-16 01:39 | 見て歩き

10 & 100展 @ DEE’S HALL

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南青山のDEE’S HALLで開催されている「10 & 100展」へ行ってきました。これはDEE'S HALLの10周年企画です。開設10年で100回目となる展示会。当ギャラリーで過去に展示をした47人の作り手が参加する内容となっています。このギャラリーを主宰されれているのは土器典美さん。セツモードからロンドン時代、青山でアンティーク店の時代、フォトエッセイスト時代などを経て、2001年に現在のギャラリーを開設されたようです。そこで行われる企画は、絵画・写真・服飾・アート・工芸など多岐に渡りますが、どれも一本の筋が通っています。暮らしと繋がるアート性とでも言えばいいでしょうか、それは従来の権威的なアートではなく、かといって日常性ばかりの安易なものでもない、洗練された暮らしと、そこに繋がる意識のようなものと感じています。決して10年間見続けてきた訳でもなく、むしろごく最近から一部の企画展を拝見させて頂いているだけですが、いわゆる従来の画廊とは違う新たな息吹に感化されるギャラリーだと思います。具体的に明文化することは難しいのですが、結局は土器さんの眼によって選ばれた「人」と「作られしもの」ということに尽きるように思います。10年100回で行われてきた数々の創生を本展で全て経験することは不可能ですが、その積年のエッセンスを感じることができるのはとても贅沢な体験なのだと思います。


10 & 100展
2011年12月13日(火)~22日(木)
12:00~20:00 (日曜は18:00迄。最終日は17:00迄)
DEE’S HALL (東京・南青山) ホームページ

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by sora_hikari | 2011-12-16 01:12 | 見て歩き

赤木明登 漆展 @ 桃居

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西麻布の桃居で開催されている赤木明登さんの個展に行ってきました。赤木さんは漆器作家として第一人者であり、お名前も多く知られる方ですが、そのデビューとなったのが、この桃居さんになります。塗師となるための修行時代から独立までのご自身の体験を綴られた「塗師物語」に、その経緯も記されています。そのような起点となる場であるが故に、赤木さんにとってここでの個展は、ご自身の成長過程をステップアップさせる会であり、またある意味で再確認の場でもあろうと思います。ここ数年、漆によるいろいろな試みをされ、漆板、オブジェ、沈金、蒔絵などその作風の幅も広がっています。そして今回の個展で見せて下さったのは、とても力強い作品でした。それは明治時代に丸太を削って作られた古材を使った漆器です。先の輪島の震災によって見つかったという、当時の職人が釿(ちょうな)がけをした木片。その中を刳り出して碗や盆として成形し、それを赤木さんが漆で仕上げています。無骨で粗い外形ながら、しっとりした漆が柔かくそれを包んでいます。当時作られたままの作為のない造形に赤木さんが感化されたようです。しかしその作為の無さは、周囲に溶け込むような境界の曖昧な造形とは異なり、肉感的な塊りで、力のある存在感を示しています。そういった形状に目が向くことに、従来の流れとは違った、もうひとつ深い人間味という「くどさ」が加味される魅力に時代が向きはじめた予感を受けました。


赤木明登 漆展
2011年12月9日(金)~15日(木)
桃居 (東京・西麻布) ホームページ

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by sora_hikari | 2011-12-16 00:30 | 赤木明登さん

小野哲平 陶展 @ Zakka

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表参道にあるZakkaで開催されている小野哲平さんの個展に行ってきました。哲平さんは、Zakkaさんと桃居さんで1年ごとに個展を開催されています。そういう意味で哲平さんの作る器の変遷を見るには、この2店舗での展示会に足を運ぶことに意味を感じています。今回は最終日に伺ったこともあり、その全容を目にすることは出来ませんでしたが、やはりそこには小野哲平さんらしい生活に繋がる骨太の器に触れることができました。そこにあるのは、ぶれない強さでしょうか。外見的には、がっしりと造り、そしてしっかりと焼き抜かれた器。そしてその器から伝わってくるのは、作り手としての精神的な一途さのようなものです。ご本人に直接お会いしたことがあることがそのような印象を強くしていることもあるとは思いますが、それを引き算しても、物質的な器から、その強さを感じる展示会でした。


小野哲平 陶展
2011年12月10日(土)~15日(木)
Zakka (東京・表参道) ホームページ

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by sora_hikari | 2011-12-15 23:57 | 小野哲平さん

鶴野啓司 作陶展 @ 炎色野

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青山の炎色野(ひいろの)で開催されている鶴野啓司さんの個展に行ってきました。このギャラリーは穴窯陶廊と銘するだけあって、薪窯焼成による「ヤキモノ」にこだわった器展を開催しています。今回の鶴野啓司さんも、益子で薪窯による器づくりをされています。3月の震災によって益子にある薪窯の9割は倒壊したと聞きますが、鶴野さんの窯は幸いにも窯の損壊は免れたそうです。本展では、焼締めの南蛮もの、白瓷の高麗もの、鉄釉のものなど、鶴野さんらしい造形の器を見ることができました。原土を選び、蹴ろくろで成形。そして穴窯で焼く。古手の製作過程を選んで、一品性の高い器づくりをされています。今回は特に、施釉南蛮と呼ぶ、鉄化粧にも近い釉薬を用いた赤色の焼締めの器に目を引かれました。個展は年に1回程度。多くを見せることよりも、自分の納得のいくペースと器づくりが鶴野さんの姿勢です。そういう不器用とも思える器づくりに心惹かれます。


鶴野啓司 作陶展
2011年12月10日(土)~15日(木)
炎色野 (東京・渋谷) ホームページ

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by sora_hikari | 2011-12-15 23:38 | 鶴野啓司さん