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陶林 春窯 @ 多治見

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岐阜県多治見市にある陶林春窯(とうりん・しゅんよう)に行ってきました。ここは、美濃の若手作家の器を中心に扱うギャラリーです。和風造の建物は広く、1階は5~6部屋の間取り、2階にも展示室があります。店内にはカフェも併設され、ガラス越しに見える庭の景色も趣きがあります。平成9年にオープンとのことですから、本年で14年目。元々は地元焼き物問屋で卸しや企画開発などのお仕事が中心だったそうですが、今はこのようなエンドユーザー向けに販売もされています。多治見と言えば、古くから焼き物の町で知られていますが、春窯さんは伝統的な美濃焼を中心に置くのではなく、積極的に若い陶芸作家の器を取り上げているそうです。いまは多治見で学んだ陶芸家が多く活躍していますが、この春窯さんをきっかけに全国に活動を広げて行った方もいらっしゃるそうです。日本の焼き物文化の活性期であった桃山時代からの伝統を受け継ぐ地でありながら、その伝統を突き抜けるような活動をされているのは素晴らしいことです。いや、むしろ織部をはじめとする焼き物の革新の地であったからこそ、その精神を受け継ぐことが、伝統的な系譜と言えるのかもしれません。これからも春窯さんを通じて、どんな作家さん達が世の中に紹介されていくのか楽しみです。


陶林 春窯
岐阜県多治見市白山町3-89-1
10:00~18:00
定休日月曜
ホームページ



※次回展示会

多治見市陶磁器意匠研究所 第9期セラミックスラボ 前期制作展
2011年9月9日~18日
10:00~18:00(最終日は15:00迄)
月曜日休
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by sora_hikari | 2011-08-31 02:15 | 見て歩き

しょうぶ学園 @ 鹿児島

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鹿児島の吉野町にある「しょうぶ学園」に行ってきました。ここは、知的障害を持つ方々が地域社会で暮らしていく為の様々なことを支援するための施設です。広い敷地内に見学者は自由に入ることができます。障害者の方が実際に暮らしたりもの作りを行う施設の他に、手作りパンのお店、パスタやそばの食事処、クラフトショップやギャラリーなど、外部の人が見たり、食べたり、買ったりできる建物もあり、多くの人に開かれたところです。それぞれのお店では、障害を持つ方がきちんと自分の役割をもって働いています。このしょうぶ学園を知ったのは、いろいろなメディアで取り上げられている「nui project」()。障害者が無心に縫った布を、アートワークとしてスタッフの方々がクオリティの高い作品として昇華させています。この布のプロジェクトをはじめ、木工・陶芸・和紙などのクラフト品、そしてパンやパスタの食品などを障害者の手を借りて製造販売しています。それらは、ややもすると同情的になりがちな購買を、もっとポジティブで魅力ある行為に転換しているのが特徴的です。無垢な心だからこそ生まれる自在な美しさ。それをスタッフがセンス良く編集することで品質を高めているようです。学園の施設長は福森伸さん。元はラガーマンだったそうですが、父親の設立した施設に勤め、多くの改革を行うことで現在のようなスタイルになったそうです。その元となるきっかけが、松本民芸家具の創始者・池田三四郎氏()のものづくりの思想だったそうです。それは民芸の精神である無碍の美でしょうか。障害者を従来の型に合わせる作業に閉じ込めるのではなく、むしろ邪念のない自在な心から生まれるものへ目を向けたことが、このような開放的な施設を生み出すことに繋がったのかもしれません。施設の全容を捉えるには、あまりに浅い見識しかありませんが、気負いなくオシャレな気持ちで接することができるのはすごいことだなと思いました。


しょうぶ学園
社会福祉法人 太陽会 障害者支援センターSHOBU STYLE
鹿児島県鹿児島市吉野町5066番地
ホームページ


by sora_hikari | 2011-08-28 01:59 | 見て歩き

marble-marble @ 鹿児島

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鹿児島のさつま町にあるmarble-marble(マーブルマーブル)に行ってきました。ここは閑静な住宅街のなかにあるご店主・犬石芳子さんのご自宅兼ギャラリーです。取り扱っておられるのは作家ものの器や暮らしの用品です。綺麗な植栽のエントランスからドアを開けると、看板犬のミント君がどっかりと横たわっています。外光が気持ち良い室内には、取り扱う品々が自然に配されていて暮らしの空間に溶け込んで見えます。それは実際に犬石さんが、日常の道具にこだわり、自ら楽しんでおられるからだと思います。オープン日は週の4日間ですが、ゆっくりとくつろぎながら、友人の自宅に招かれたような気持ちで品々に接することができます。お料理も得意な方ですから、器使いの相談も実践的な視点からアドバイスが受けられそうです。九州の南端の暖かな地域に、しっかりと暮らしと繋がったお店が根付いているのは素晴らしいことだ思います。


marble-marble
鹿児島県薩摩郡さつま町轟町27-6
10:30~16:30 
オープン 水・木・土・日曜
ホームページ


by sora_hikari | 2011-08-28 00:57 | 見て歩き

夏季休業のお知らせ

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夏季休業のお知らせ
2011年8月22日(月)~9月1日(木)の間、夏季休業とさせて頂きます。

休業中の問い合わせ先
utsuwanote@gmail.com

※本年後半のスケジュールを掲載いたしました。
営業カレンダー

by sora_hikari | 2011-08-20 15:03 | おしらせ

加地学 陶展 @ 銀花ギャラリー

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さいたま市大宮区にある銀花ギャラリーで開催されている加地学さんの個展に行ってきました。加地さんは北海道の留寿都村で制作されています。生まれは北海道、20代にインドに旅し陶芸に目覚め、その後和歌山の森岡成好さんに師事、2001年に北海道で独立。現在に至ります。お作りなる器は、薪窯による南蛮焼締めと石炭窯による釉ものが中心です。今回の個展でも、焼締めと灰釉による粉引の器が展示されています。地元北海道の土を使い、蹴ろくろ造り。焼成は蛇窯と呼ばれる炎力が強い薪窯と、冬場の薪窯代わりの石炭窯。どれも飾り気の少ない骨太で焼味のある力強い器です。太古から作られたきた自然の恵みを活かした器。そんなストレートさが加地さんの魅力でしょうか。蝦夷富士と呼ばれる羊蹄山の麓でのお暮らしと、加地さんの器づくりが繋がる味わい深い展示会でした。


加地学 陶展
2011年8月18日(木)~29日(月) ※8月23日(火)休み
11:00~18:00
あるぴぃの銀花ギャラリー (さいたま市大宮区) ホームページ

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by sora_hikari | 2011-08-19 00:43 | 見て歩き

宮下香代 モビール展 @ 温々

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さいたま市の温々(ぬくぬく)で開催されている宮下香代さんの個展に行ってきました。宮下さんは愛知県で和紙と針金を使った造形作品を作っておられます。主にモビール、オブジェなどの作品と、アクセサリーやステーショナリー等の実用品も同時に手掛けておられます。今回の個展では、モビールの作品を中心にした構成になっています。会場では天井から吊るされたモビールの森に囲まれるような浮遊感が楽しめます。モビールと言えば、彫刻家のカルダーを思い出しますが、カルダーのようなビビットな色遣いとは異なり、宮下さんは手漉き和紙や錆びた針金を用いている為、色はほとんどなく自然な素材感のある温かな造形となっています。細い針金と和紙による空間構成物が、揺ら揺らと静かに漂いながら、危いバランスと緊張感を保っています。それは時計仕掛けの部品のようであったり、風に漂う植物の種子のようにも見えます。空気の彫刻とでも言えばいいでしょうか、ひとつのモビールの存在が普段の空間のイメージを変えてしまう宮下さんの展示会でした。


宮下香代 モビール展 ~夏の空気~

2011年8月16日(火)~28日(日)
10:30~19:30
定休日:月曜
coffee & gallery 温々(埼玉県さいたま市) ホームページ

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by sora_hikari | 2011-08-18 23:50 | 宮下香代さん

常設展示

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8月~9月中旬は常設展示を行っております。写真は先日入荷した宮岡麻衣子さんの染付の器です。骨董屋で古染付の器に魅せられ、初期伊万里の柔かな肌合いや自由な文様を、自身の器に表そうとされています。菊花文、松竹梅文、草花文、桐文、七宝文など江戸情緒のある小粋な古典柄と、侘びた風情が美しい器です。美大では油絵を学ばれたというだけあって、染付の筆も軽やかで迷いがありません。定番で作られている宮岡さんの染付をぜひご覧ください。


常設期間
7月中旬~9月中旬 水曜・木曜定休日 
※8月下旬は夏期休業となります。(営業カレンダー

ご覧いただける作家の器
安部太一、川淵直樹、小嶋亜創、寒川義雄、清水善行、田鶴濱守人、田村文宏、田淵太郎、平野寅和、松村英治、三笘修、宮岡麻衣子、村田森、山本忠正、吉田次朗、若杉聖子 (50音順・敬称略)
+個人所有の器と古道具

※お支払いにクレジットカードが使えるようになりました。


by sora_hikari | 2011-08-08 22:59 | おしらせ

田中信彦 陶展@ TIME & STYLE (二子玉川)

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二子玉川の高島屋にあるTIME & STYLE で開催されている田中信彦さんの個展に行ってきました。田中さんは埼玉県入間市で制作されています。今回展示されているのは、モダンなフォルムに赤・青・茶系と新色の紫色を使った器の数々です。碗、鉢、皿、カップ、壷など幅広い用途の半磁土の器には、ひとつひとつの個性を持った色や模様が施されています。打ち上げ花火に使われる様々な元素が多彩な色どりを見せるように、焼き物も釉薬に含有させる金属によって様々な色を生み出すことができます。田中さんが使う色は、銅の赤、コバルトの青、そして鉄の緑や茶です。言葉にすると基礎的な色どりに思えますが、実際の器に表現された色は、赤といってもワインやあけびのような深く自然と調和する色合いで、言葉では捉え切れない繊細な変化を見せています。それらの柔かな色が、お互いに溶け合いながら、曖昧な境界を作り、シャープな器形をとてもソフトな印象にしてます。まるで印象派のボナールやスーラの描く色調のような優しさです。田中さんの意識という筆が描く色は、高温の窯のなかでさらに昇華され、意識を超えた色に混ぜ合わされます。理知的に計算された形と色。フォーカスをずらした色の変化。そんな取り合わせが美しい田中さんの器です。

本展の器が見れるスライドショー( 田中信彦さんのブログより転載 )


田中信彦 陶展
2011年8月3日(水)~24日(水)
10:00~21:00
TIME & STYLE RESIDENCE (二子玉川・高島屋SC 南館6F)
ホームページ

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by sora_hikari | 2011-08-05 02:29 | 見て歩き

エル・アナツイ 展 @ 埼玉県立近代美術館

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北浦和にある埼玉県立近代美術館で開催中の「彫刻家 エル・アナツイのアフリカ」展に行ってきました。エル・アナツイ氏は1944年にガーナで生まれ、現在ナイジェリアのンスカを拠点にし、ヴェネツィアビエンナーレにも参加する現代美術アーチストです。本展は昨年9月に大阪の国立民族学博物館の展示を皮切りに、4つの美術館を巡回する最後の開催会場になります。アフリカンアートと言うと、まずピカソや岡本太郎が影響を受けたプリミティブな造形が思い浮かびますが、エル・アナツイ氏の作品はアフリカという文化を背景にしながらも、とても洗練された現代性のある表現です。ボトルの金属製キャップをパーツにし、それを何千何万個という単位で銅線で繋ぎ合せた巨大なメタル・タペストリー。それは壁面一杯に波打ちながら広がり、見る者を圧倒します。赤、黒、金を基調とする複雑な色調。金属特有の質感と光。細かなうろこが集積した平面が、重量のあるうねりを作り出します。近づいて見ると、つぶしたり、広げたり、輪っかにした瓶の金属製フタ。部分と全体の不思議。それはアフリカの王族の衣裳のようにも見えますが、日本の艶やかな西陣織の着物にも、そしてクリムトの描く絵画のようにも見えます。会場入口付近では、1990年代に作られた木や金属による壁面作品や立体作品も置かれています。その頃の作品は、抽象アートらしい観念性を感じますが、近年のメタル・タペストリーは、使用される素材が単純化され、より緻密かつ大胆な構成になることで、かえって理屈や言葉を超えたシンプルな感動が心に刺さります。会場にはアジンクラ()、ケンテクロス()と呼ばれる祝儀や儀礼に使われる織物や、彫像()、そして廃品利用のおもちゃなど、アナツイ氏の作品を紐解くアフリカ文化の展示や、植民地からの独立という複雑な歴史的背景も同時に解説されています。本展はアフリカの現代アートの一端を知る楽しさもありますが、そういう前提がなくても、ただ作品の前に立つだけで、色と質感の不思議に包まれてトリップ感を味わえる貴重な展示会です。


彫刻家 エル・アナツイのアフリカ
2011年7月2日~8月28日
10:00~17:30
月曜休館
観覧料:一般1000円
埼玉県立近代美術館 ホームページ

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by sora_hikari | 2011-08-03 20:31 | 見て歩き